さすけ のインターホン ブログ

趣味のインターホンに関することを中心に書き綴って行きます

リレーの黎明期活躍していた 大興電機製作所 大田原電機製作所の歴史 各社のメカリレー (継電器)の紹介

大興電機製作所のリレー Taiko RAB-24D-11

はじめに

カニカルリレーと言えば私にとって仕事をするうえでなくてはならないアイテムの一つです
数あるリレーの中でもHCリレーと呼んでいる松下電工プラグイン型リレーを多用してきました

カニカルリレーのメーカーと言えば

リレーメーカーと聞かれて、ぱっと言われて思いつくのは松下電工オムロンです
残念ながら松下電工での制御盤用HCリレーは2018年に廃番となりました。
現在はOMRONのMYシリーズを主に使用しています

松下電工オムロンのリレー

松下電工のリレー(HC)です
松下電工 HC4-H-DC12V AP3241K

私にとってはおなじみの松下電工のリレーです
プラグイン端子になっていています
ソケットに差し込んで、ソケットの端子台と配線を接続します
現在パナソニックでは、この種類(HC)のリレーは製造されていません

OMRONのリレー(MY)です
オムロンのリレー MY2 DC24V

MYの古いものです。ケースには「OMRON TYPE MY2」とだけで、定格は明記されていません。
コイルには「OMRON DC24V 650Ω」と書いてあります
コモンの赤色のリード線は現在の製品と比べると非常に細いです

OMRONのリレー MY2N-D2 DC24V

最近のものです。カバーには最大電流10Aと書いてあります。
ただし現在のカタログには以前のカバーに書いてあった、最大5Aとなっています。

OMRON MY2 DC24V

現在のリレーです。
上のリレーにはない裏の足の所に「Crossed-out Wheeled Bin Symbol」リサイクルマークが印刷されています

現在、松下電工の代替として使用しているOMRONのリレーです

ほかのメーカー

この形のリレーほかに国内のどんなメーカーが作っているのかなと思い思い起こしてみれば
和泉電機(IDEC)RUシリーズ(ユニバーサルリレー)
富士電機 HH5シリーズ(ミニコントロールリレー)
があるなと思いつきました。
ネットで調べてみましたら過去には数社作っていたようです
富士通 FRL-263
高見澤電機製作所 MAT2 MAT4 (TAKAMISAWA リレーで検索)
沖電気 FA6-01Q4

NECもあるかと思いましたがネット上では基板用しか見つけられませんでした

IDEC(和泉電気)のリレー(RU)です
IDEC RU2S-C-D24

独創的な形状でコモン端子のリード線を無くす工夫がされています

現在OMRONのリレーが手に入りにくいため使用しています。(2021年9月)

富士電機のリレー(HH5)です
富士電機 HH54PW 100-110v

富士電機のリレーです。私は普段あまり目にすることは無いです

ピンの配列や大きさの規格

後述する大興電機製作所のリレーも含めて
プラグイン端子の長さが若干違うなど細かい違いはあるものの
プラグイン端子の配列・足の番号・番号の意味合いは各社共通となっています。
海外のリレーを見ても古くからこのプラグインの端子を持つリレーが存在するようです
規格で決まっているのか、どこかのメーカーが作ったリレーが事実上の標準になってしまったのか
各社勝手に似せて作っているだけなのか
興味のあるところです

また、共通の呼び方って何だろうなとも思います
ミニパワーリレーなどとの呼び方もあるようですが、、、

大興電機製作所のリレー

大興電機製作所のリレー群

大興電機製作所のリレー

大興電機製作所のリレーその1 (RAB) RAB-24D-11 DC24V
Taiko RAB-24D-11

1964年に発売されたリレーです
プラグイン型となっており、現在のソケットにも嵌合させることができました
この足の配列は規格はどこが定めたのでしょうね

大興電機製作所のリレーその2 (RABK) Taiko RABK-2P
Taiko RABK-2P

RABの後継機種となるようです。
1972年に発売されたリレーのようです
このリレーで一世風靡したのではないでしょうか
現在販売はされていないようです

大興電機製作所とは

大興電機製作所ご存じの方もおられると思います
主に電話関連商品を製造販売している会社です。
目にすることがあるとすれば、銀行や郵便局などのATMコーナーにオートホンという電話機(白地に青いカラー)が設置されているのを見たことがあるかもしれません。似たようなものにガイドホン(日通工)というものもあります。
会社のビジネスホンが大興電機製作所製の場合もあるかもしれません。Taikoのロゴが入っています。

2004年4月に田村電機製作所と大興電機製作所が統合してサクサ株式会社(SAXA)となっています

大興電機製作所の生い立ち

概略を記します
1932年(S.07) 7月1日 古川梅三郎が広田栄吉・大橋繁三の協力を得て大興電機製作所を設立
東京府荏原郡平塚村大字蛇窪(現在の東京都品川区二葉町)

沖電気(後の沖電気工業)の大崎工場で組立、仕上げ現場の組長をしていた27歳の青年が、10余名の従業員と数台の機械設備で独立したのが始まり
沖電気を通じて逓信省へ特殊電話機を納入

1936年(S.11) 沖電気の専属工場の申し出を受けて沖電気の無線部門の繁栄に協力
1938年(S.13) 11月7日 株式会社大興電機製作所設立 各種軍用通信機用部品等を生産、納入
1944年(S.19) 工場疎開の指令により古川社長の出身地の栃木県塩谷郡矢板町に矢板工場を新築

1946年4月(S.21) 沖電気の蕨工場に基幹社員10数名を派遣して、平型リレーの製造に関する基礎的な知識と技術を習得
1947年(S.22) 矢板工場で沖電気の下請けとして、A型局ラインファインダーユニット用のRT-32号、R-913号などの平型リレーを生産し納入
1948年(S.23) 逓信省の指定メーカーとして直納するまでになる。”リレーの大興”の第一歩

1958年(S.33) 2月 株式会社大田原製作所をリレー専門工場として設立。拡大するリレー生産の一部を移管
1964年(S.39) RAB形リレー開発
1972年(S.47) RABK形リレー開発販売。RABK形リレーが目玉商品となった
2004年(H.16) 2月2日 大興電機製作所 田村電機製作所の株式移転により、田村大興ホールディングス設立。
2004年(H.16) 4月1日 傘下の田村電機、大興電機の統合により、サクサ株式会社を設立
との流れになっています

引用:
大興電機製作所五十年史編集委員会,昭和57年10月5日,大興電機製作所50年史,株式会社大興電機製作所
ウィキペディア,サクサホールディングス

大田原電機製作所とは

1958年(S.33)2月 株式会社大興電機製作所の事業拡張の一環として、株式会社大田原電機製作所を創立
通信用リレーをはじめ通信機器、電子機器を製造
1993年(H.05)4月 株式会社大興電機製作所よりリレー事業を引き継ぎ、自動車電装ユニット用リレーの専業メーカーとしてスタート
1993年(H.05)6月7月 大田原市上石上に新社屋を建設し、社名を株式会社タイコーデバイスに変更
(製品の社名ロゴはTD)
2010年(H.22)1月 パナソニック電工株式会社のグループに加入
2010年(H.22)10月 社名をパナソニック電工タイコーデバイスに変更
2012年(H.24)1月 社名をパナソニックバイスタイコーに変更
2017年(H.29)4月 パナソニックバイス帯広株式会社と合併し、新会社 パナソニックスイッチングテクノロジー株式会社となる
(タイコーを冠する名前は無くなりました)

引用:マイナビ パナソニックスイッチングテクノロジーズ株式会社 会社概要 より抜粋

さいごに

各社の制御盤用リレーを色々見て来ました
大興電機製作所はもともと電話交換機用のリレーが主だったのでしょうね
時代の流れとともにリレー生産の商品も変わっていったようです
リレー自体は様々な使い方があるようです
この種類のリレーは各社徐々に扱いが無くなっていっていますが
まだこの先の未来も残っていくといいなと思っています

とある基盤に採用されている基板用リレー NX 2個のうち1個は経年劣化でふたが取れています
火災報知器に使用されているリレー。RFT-1403、RFT-1404

sasukedog.hatenablog.jp

sasukedog.hatenablog.jp

フルハーネス講習

墜落制止用器具のうちフルハーネス型のものを用いて行う作業の業務に係る特別教育
を受講いたしました
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2019年2月1日の法改正によって高所作業についてはフルハーネス型安全帯の使用が義務づけされまして、旧型の安全帯は2022年1月2日以降使用ができないこととなっています
猶予期間が残り4か月を切りまして重い腰を上げて講習を受講してきました

私が作業床の無い場所での作業といえばめったにないですが電柱に上るくらいでしょう。
高所作業車での作業や新築現場、ジブクレーンに登るときに講習を受けといたほうが良いかなと思い受講いたしました。

受講して思いましたけど、やはり知らないことも多いので受講してよかったです

事故の無いのがいちばんですね

肩ベルトよし、胸ベルトよし、作業ベルトよし、ももベルトよし、フック・ランヤードよし、D環取り付けよし
装着の確認よし
ご安全に!

時計用 クオーツソナー (パルステスター)作ってみよう!

はじめに

クオーツソナーとは水晶振動子を用いた時計の聴診器のようなもののようです
聴診器とは書きましたがここで言うクオーツソナーは、テレフォンピックアップなどでギアなどの小さな音を拾う方式では無いです

一秒に一度時計の駆動コイルに掛かるパルス電圧によってコイルに起こる電力を、リレーのコイルが電磁誘導されて起電力が発生しアンプを通じて音に変換しているのではと想像します
時計の針の動きに不具合が生じていると、音も変化するのでしょう。
少しずれているたとえですが、車のエンジンをかけるのにバッテリーが弱っているとセルフスターターの音がおかしくなったりするのに似ているかもしれません

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クロックソナー使用イメージ写真 この状態では聞こえません

きっかけ

リレーのことを色々調べている際に、クオーツソナーを作成する記事を見かけて興味がわきました
「クオーツソナー 損するあほう」(John様のブログ)で調べると出て来ます。参考にさせていただきましたありがとうございます。
時計のことはさっぱり素人ですが、リレーは電圧をかけて使用するのが当たり前のところを逆転の発想で発電の方向で使用するとは目からうろこの出来事でした。

クオーツソナーを作ってみよう

パルスをピックアップするリレーは時計に密着した方が良いのではないかと考え、ジャンク屋さんでよさそうな基盤用のリレーを購入しました
コイルの電圧などによって感度が違うのかはよくわかりませんがコイルがケースに密着しているものを選びました。

アンプの入力は3.5mmのモノラルプラグでしたので、リレーに3.5mmのモノラルジャックを用意してはんだ付けしました

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ピックアップ用リレー、リレーに3.5mmモノラルジャックを取り付ける

機器構成

音を増幅するものが必要ですので、昔に100円ショップで購入した電池式のアンプと、100円ショップで買ったスピーカーを用意しました。

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機器構成

音を聴いてみる

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音を聴いてみる

時計の裏ブタにリレーをくっつけるとスピーカから、小気味良い音が聞こえてきました
アンプを最大音量にしてちょうど良いくらいの音です
金属の蓋越しでも動作したのは驚きです

時計によってはリレーをくっつける向きの縦横を変えた方がよく聞こえるみたいです
時計内部のコイルの向きと関係がありそうです

CASIOのLINEAGEの方は分針が動くときにダブルタップしていて、秒針とは別に分針も駆動しているのがわかりました

さいごに

気分は懐かしのJJY(日本標準時の短波放送)を聞いてる感じです!
時計以外の何かにも使えないかとも考えてます

リレーにこのような使い方があることを教えていただきありがとうございます

ワクチン接種済みバッチ

ワクチン接種済みバッチを購入してみた

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ワクチン接種済みバッチ

色々な考え方があると思います、必要ではない・むしろ着用しない方が良いという考えもあると思います
この度老人ホームに行く必要がありましたので購入してみました
老人の方々と接することは無かったものの、職員の方は非常に神経を使っておられます
バッチを着用していきましたらわかりやすくて良いとのお言葉をいただきました

訪問場所によって使い分けしてみてもよいかもしれません

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38mmのバッチ

38mmのバッチを購入してみました
胸につけるには程よい大きさではないかと思いました
ピンがあまり見かけない形状で、針が少し短いかなと感じました
今着ている薄手のシャツには問題なく取付できました

PATOKのスイッチ操作リレーユニット (モメンタリーをオルタネイトに変換)TK-1800A とアマゾンのフリップフロップラッチリレーユニットを動かしてみる

はじめに

先日、ステッピングリレーの記事を書きました中で松本無線パーツ岩国(PATOK)のスイッチ操作リレーユニットのことに触れましたが、実際に動作させてみます

sasukedog.hatenablog.jp

また、アマゾンのフリップフロップリレーも試してみます

アマゾンのフリップフロップリレーを動かしてみる

色々とリレーを探している中で、アマゾンで販売されている数々の気になるリレーモジュールがありました
その中でお手頃で機能的に合いそうなものを購入してみました

アマゾンのフリップフロップリレー

1接点出力のフリップフロップリレーです
「eletechsup 1ch Bistable relay」 と検索すると情報がいろいろ出て来ます
画像検索のほうがわかりやすいかもしれません

アマゾンのフリップフロップリレー

左から、来た時の梱包状態、表面、側面、裏面です

梱包されているのは本体のみです。電源や配線や説明書などは何も入っていません。

裏面には
eletechsup DC5-24V 1ch Bistable relay
とありますが、5Vの3端子レギュレータを使用しているので5V入力での動作は期待できません
商品の説明書きにはDC6-24Vと書いてあるのでDC6V以上で使用します

DC5Vで使用したい場合はDC5V専用の商品があるのでそちらを探してください

使用している部品

78M05 入力電圧を5Vに変換する黒色の大きな部品、3端子レギュレータが見えます

YN810 という小さなICが写真左上見えます。足が6本あります。
YN810はLED式の懐中電灯をワンショットの押釦で点灯/消灯させるためにも使えるICのようです
この基板ではリレーをON/OFFさせるために使用します

接続してみる

左は接続して電源を入れ出力はOFF状態、 右は押釦を1回押して出力ON状態(わかりにくいですが、電池ボックスの中の緑LEDが点灯)

DC12V電源、3端子のピンヘッダーに接続するジャンパーワイヤー、押釦、電線、状態表示灯を用意して接続します

写真右側の端子
VCC (V) 端子にDC12V +の常時電源を供給します
GND (G) 端子にDC12V ーの常時電源を供給します
GND端子にはさらに追加で、押釦の片線も接続します
trigger (T) 押釦のもう片線を接続します


写真左側の端子
リレー出力端子の NO と COM に 配線をショートしたら電池ボックスの中の緑色LEDが点灯する表示灯を接続します

動作させてみる

電源を入れた状態で、白色の押釦を押すとカチッというリレー音がして出力がONになります
押釦を離してもリレーはONのまま状態を保持します
出力には乾電池で動く緑のLED表示灯が点灯しました
もう一度ボタンを押すと出力がOFFとなり、表示灯が消灯しました

また、出力がONの状態で電源を落とすと出力はOFFとなります
そののちに電源を入れても出力はONとはならず、状態はリセットされて出力OFFの状態から始まります
※電源が切れると初期状態から始まります

入力ONの状態で電源を入れると、出力はONの状態となります

この下のほうに動作チャートを記します

押釦にかかる操作電圧は

押釦にかかる操作電圧

押釦にかかる操作電圧を測定してみたところ DC5Vでした

PATOKのスイッチ操作リレーユニット TK-1800A を動かしてみる

ステッピングリレーの代わりになるものを探していた時に見つけた中の一つです
説明書きの中に他では見られない、「停電時でもON/OFF状態を保持します」というところが気になるところです

PATOKのスイッチ操作リレーユニット

PATOKのスイッチ操作リレーユニット

写真左から、購入した時のパッケージ表、パッケージ裏、基盤表、基盤裏となります
購入したものは取扱説明書が同梱されていました。
基盤の裏にはPATOKのロゴが抜かれています


PATOKで検索するとホームページを探すことができます
ホームページで説明書を閲覧することができます
また、他にも他ではあまり見かけないようなオリジナルの商品があります

www.patok.jp


電源はDC3~DC30Vで動作するようです

使用している部品

TK-1800A

アマゾンのフリップフロップリレー基板では電気を流している間だけ動作するリレーが採用されていましたが、こちらはOMRONの2線巻ラッチングリレー (DC3V)を使用しています
松下電工のAGC1213では2線巻ラッチングリレーは2接点以上のものを使用して1接点は制御ユニットが状態を確認するために使用していましたが、PATOKのリレーユニットではリレーの出力をすべて外部接点出力として使用するので、接点を取り込むことなく動作するようです。
部品を見ても仕組みが全く分かりません

接続してみる

左からTK-1800A 接続、リレー保持(わかりにくいですが電池ボックスの中の赤LEDが点灯)、リレー保持中に基盤電源OFF(写真には映っていませんが電源を切りました、電池で動くLEDは点灯したまま)

電源、配線、押釦、電池ボックスの中で赤いLEDが光る状態表示灯を用意しました。
基盤に配線をはんだ付けします、写真左側の上から1番はDC電源入力+(赤)、2番はDC電源入力ー(白)、3番は押釦を接続(黄)、4番も押釦を接続(黒)、5番は緑色LEDを接続(LEDのー側は2番に接続)

写真右側のリレーNO接点出力に状態表示灯のリード線(茶色)をはんだ付けします

動作させてみる(モメンタリー動作をオルタネイト動作に変換)

DC電源入力にDC12Vを給電します
電源を入れた状態で白色のボタンを押すと、カチッと音がして基盤上の緑のLEDとリレー出力に接続された状態表示灯の赤LEDが点灯しました。押釦を離しても状態を保持します。
もう一度押釦を押すとリレーが作動し出力がOFFとなり、どちらのLEDも消灯しました

リレーがON動作中に電源を切ったところ、基盤の表示灯は消灯しましたが電池で動く状態表示灯(赤)は点灯したままとなりました。
※電源が切れても状態は保持します。(電源OFF中の入力は無効です)

釦を押したまま電源を入れたり切ったりしてみましたが状態の変化は起こりませんでした
入力を入れたまま電源をON/OFFをするような利用の仕方は出来ないようです。
電源を入れた状態で、入力が入った時だけ(立ち上がり信号入力時)状態が変化するようです

押釦にかかる操作電圧は

押釦にかかる操作電圧

説明書によると
スイッチ入力は、交流駆動ででバウンス処理を行っていますので、誤動作やON/OFFのバタつきを抑制します。とあります。
入力駆動電圧 0-3V矩形波 1KHz
となっていますので、実際には交流のようです。

テスターの直流レンジで押釦にかかる電圧を測定したところ約DC3Vでしたが、見かけ上の値のようです。

また、入力部は電源とは接続されておらず独立しているようです。(マイナスコモンなどでは無いという事)

電圧が低いので実際に使用する場合に押釦が近くなら良いですが、あまりに遠くにあるようでしたら基盤の近くに別途リレーを設けて遠くの押し釦の信号を中継した方が良いかもしれません。
 実際に現場で使用したところ、スイッチを押して保持したものの1秒ほどで勝手に解除される症状が発生したことがあります。
配線にノイズでも乗っていたのかもしれません。この場合も押釦の信号をリレーで一旦受けて、無電圧接点を20cmほどの短い配線でTK-1800Aに入力することで症状は回避されました。

アマゾンのフリップフロップリレーとPATOK スイッチ操作リレーユニット TK-1800Aのタイミングチャート

フリップフロップリレーのタイミングチャート

2つのリレーのタイミングをまとめてみました
あくまで無電圧接点を入力することで作動するものです
私の電圧を入力して接点を切り替えたいという目的からすると、ひと工夫必要なようです

さいごに

ユニットによって動作の振る舞いが違います
目的によって使い分ける必要がありますね

最後まで閲覧いただきありがとうございます

電池式LED発光表示器を作る

100円ショップで電池ボックスのついているものを探す

ダイソーに行きましたが良いものが見当たらず、セリアに行くとLEDの電飾が売っていましたので2種類購入いたしました

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セリアで購入したLEDの電飾

電飾を点灯してみる

せっかくなので電飾を点灯してみました

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単3電池2本を入れてスライドスイッチONで
小さなぼんぼりにウオームホワイトの光が灯るもの、橙色の光が灯るものでした

LED発光表示器を作る

元々ついていたLEDを切り離して、別に用意した赤色と緑色のLEDを取り付けて配線を取り付けました

ケースが透明でしたので、LEDはケースの中に取り付けました
赤いLEDの点灯する方には茶色のリード線を、緑のLEDの点灯する方には緑のリード線を取り付けました

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LEDを点灯してみる

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LED点灯

赤いLEDの方は薄暗いです。緑の方は明るく光りました。
電池は新品ですので、明るさはLED自体の特性によるものです

さいごに

いつもながら、これだけのものが100円で売られているのに驚きです
単品だと電池ボックスだけでも100円では手に入れるのは難しいのではないでしょうか

元の製品からすると非常にしょぼい物となってしまいましたが、
単体で接点ONを視覚的にわかるものを作ってみました

ホームテレホン 松下電工 松下通信工業 108 208 の備忘録 WQT615MS VJ-615M WQT411L VJ-411L WQT612L VJ-612L WQN5431WK VJ-415

2022年12月25日 資料室 資料追加

注意:申し訳ありませんが備忘録的に書いております、もし問い合わせいただいてもお答えできません
また、システムの修理等には各種資格が必要ですのでご理解ください

はじめに

ホームテレホンシステム 108 208は、1990年台前後に一般家庭向けに販売されていた電話システムのようです。
私自身は施工に携わったこともない未知ものとなりますが、調べざるを得ない状況となりましたので内容を書き記します

電話単体というよりは、インターホンとの連携をしたシステムが多かったのではないでしょうか。
一般住宅とはいえ比較的大きな家に導入されていたのではないかと思います

ホームテレホンシステムにもいろいろなバリエーションおよび製造元メーカー(松下電工に対して日通工OEM、松下通信工業OEMなど)があったものと思われます
今回はその中の一部の商品について調べた内容を書きます

注意!

注意❕:私の勘違いなど誤った情報が書かれている可能性がありますのであらかじめご了承ください

108 208 とは

108とはNTTのアナログ電話回線を1回線接続することができて、最大8台のシステム用電話機ユニットを接続することができるシステムです
208とはNTTのアナログ電話回線を2回線接続することができて、最大8台のシステム用電話機ユニットを接続することができるシステムです

ホームテレホンシステムの後継機はあるの?

検索で「パナソニック 既存のホームテレホン(108K、208K、216等)を取り替えたい。代替商品ありますか?」
で出て来ますが後継品代替品は無いようです
電話システムと、インターホンシステムを分離独立させてシステムを再構築する必要があります

ターミナルボックス

電話回線と、電話機ユニットの間に入って制御する家庭用の電話交換機(PBX)となります
これが壊れると、電話がかけれなくなります

私の知る限り現在家庭用の電話交換機を作っているメーカーはありません

修理に伺うこととなりました

電話がかけれない、受けれない

雷を伴う大雨の後、電話がかけれない、受けれないという問い合わせをいただき伺った時の内容です

松下電工 208システムとご対面

私は初めてうかがうお家です。ご対面したのは松下電工のHAシステムの中の電話機208でした
白黒カメラ付きドアホン2台も連携しています

症状

携帯電話から家に電話を掛けると1コールすると切れてしまします
家から外線にかけるとプーという発信音がしてダイヤルはできますが、ダイヤルし終わったとたんに切れてしまします
ドアホンは正常に受けることができます

機器構成

電話交換機は一度交換しているようで、松下電工のWQT615MSがあります

WQT615MS
208M1型ボタン電話装置 WQT615MS (ターミナルボックス)

申請者 パナソニックコミュニケーションズ株式会社
販売元 松下電工株式会社
定格電圧 :AC100V
定格周波数 :50/60Hz
最大定格消費電力:18W
製造年月:031127-2

外形寸法
縦205㎜ 横120㎜ 厚み47㎜ です

1996年4月21日~2003年3月1日

パナソニックコミュニケーションズ株式会社は
2003年に松下通信工業からコードレス電話機(VE品番)・インターホン(VL品番)などを移管された九州松下電器の存続法人
現在はパナソニック システムソリューションズ ジャパン
参考:ウィキペディア パナソニックコミュニケーションズ

電話機 WQT612L
WQT612L

WQT612L ボタン電話機
認定番号 R89-0008-0
     F89-N027
製造年月 910401
申請者 松下通信工業株式会社
販売元 松下電工株式会社

WQT613W 壁埋込型 ボタン電話機

WQT613W ボタン電話機
認定番号 R89-0008-0
     F89-N027-0
申請者 松下通信工業株式会社
販売元 松下電工株式会社

1995年3月21日~2003年3月1日

モニターテレビユニット WQN5431WK

NAIS モニターテレビユニット(2.3用)
WQN5431WK
定格電圧 AC100V
定格周波数 50/60Hz
定格消費電力 動作時 34W
製造年月 041026-1
松下電工株式会社
MADE IN JAPAN

1996年5月21日~2004年12月1日

こちらも途中で交換されているようです。

機器系統

機器構成はわかり、内線電話機にはマルチで6局6芯モジュラーで接続されているのは容易に想像できましたが
インターホンの接続がいまいちわからないので、パナソニックのホームページでWQT615MSを調べましたら施工説明書が出て来ました。

WQT615MS システム構成図
内線電話機の6極6芯モジュラーには

L1L2に回線1の電話回線が接続されているようです(青色・白色の配線)
待機時にはDC48V、通話中は6~12Vのようです

L3L4には内線電話機の電源・制御・内線の通話音声などが接続されていると推測されます(茶色・黒色の配線)
DC15Vとのことですが、実測値は17Vありました。

L5L6には回線2の電話回線が接続されているようです(黄色・緑色の配線)
待機時にはDC48V、通話中は6~12Vのようです
※108システムの場合にL5L6の接続は無いです

注意:配線色は3対電話線の場合ですが、メーカー及び線種によっては違う場合もあります。

ターミナルボックス(家庭用交換機)を探し出す

今回はお客様がターミナルボックスの位置をご存じでしたので良かったですが、知らない場合探し出す必要があります
弱電盤、収納庫、押入れの中、天井裏などどこにあるのか想像しながら探します
どうしても見当たらない場合、停電時にターミナルボックス内蔵のリンガーが鳴るようですので、ターミナルボックスが接続されているであろうブレーカーを落として外部から呼び出すとターミナルボックスが鳴るようです。

今回コンセントを抜いて試してみましたが、コール音1回で切断されてしまう症状なので、一瞬なりましたが探し出すのは出来なかったでしょう。

注意!:ブレーカーを落とすと故障して2度と起動しない機器が出て来たり、時計がリセットされたり設定が消えたりと、その他予期せぬことが起きる場合がありますので注意が必要ですし、お勧めしません。

電話機の着信音が止まらない、内線呼出ができない場合

今回はそのような症状は出ていないのですが参考までに。
最大8台の電話機にそれぞれ違う内線番号を割り振る必要があります
WQT615MSの説明書きには各内線電話機のロータリーディップスイッチで重複しないように1~8に合わせるとあります。
今回設置されていた電話機は4桁のディップスイッチの組み合わせで設定するようになっています
上記の症状の場合にダメ元でスイッチの接触不良が原因で内線番号が狂っている場合を想定して、モジュラーを抜いてからスイッチをそれぞれ合わせなおす事を試してみるのも良いかもしれません。

受話器のカールコードについて

4極4芯のカールコードの断線や接触不良などによって通話送話がうまくできない・ノイズが乗る場合があります。
市販品がありますが交換する場合に、クロスコード・ストレートコードがあります
間違うと通話ができない・聞こえるが送話が小さいなどの症状が起こるようです

「4極4芯カールコード ストレート クロス」で調べると見分け方が出て来ますので、お使いの電話機のカールコードを外して確認願います。

カメラ付きインターホンの配線は

施工説明書の「カメラ付ドアホン子器・モニターテレビユニットとの接続方法」
を見ると
カメラ付きドアホンの4本の線はモニターテレビユニットに接続されて、音声のみターミナルボックスへ接続されています

この音声出力端子は通話のみのドアホンと似たような物と推測されます
(ただしターミナルボックスの設定で、カメラ付きドアホンとの接続なのか、元々通話のみのドアホンの接続か切り替える設定がありますので全く同じとは言えないようです。ターミナルボックス機種によって違うようです)
確認はしていませんが、通話式の親機(廃番)や家庭用FAX電話器用ドアホンアダプターVE-DA10(廃番)と接続できると色々対応の幅が広がるのですがどうなんでしょうか(動作未確認)

ターミナルボックスに接続されたドアホン通話

ターミナルボックスに接続されたドアホン通話はL3L4の配線のみ(ターミナルボックスのH・L)だけで内線電話機と通話できました。

修理の顛末

電話システム

外線の通話は外線が1回線しかなく2回線目が未使用でしたので、振り替えてみましたが同様に使用できませんでした
ターミナルボックスの使用はあきらめて電話システムは独立することとなり、外線を切り離しました。
ターミナルボックスとリビングは離れていたのですが、ドアホンモニターまでの余り配線を利用して、リビングにモジュラーコンセントを付けて、外線を延ばしました。
ここにパナソニックのコードレス電話機を取り付けました。
最近は携帯電話に電話がかかってくることが多く、固定電話の使用頻度は少ないようです。

コードレス電話機も手に入りにくい

PANASONIC 「電話機」供給に関するお知らせ 」
で検索すると出て来ますが、半導体供給逼迫により一部機種が生産終了となり手に入らなくなっています
2021年5月17日付
選択肢は少なく、流通しているものの中から選ばざる得ない状況のようです

カメラ付きドアホン

ターミナルボックスは電話としては動作しませんでしたが、ターミナルボックス経由でドアホンは動作しました。
今まで通りモニターを見ながらの通話と各電話器でのドアホン通話は出来ましたのでそのまま継続利用としました。
ただし、いつ壊れるかはわからない状況です

仮にドアホンシステムのリニューアルとなると、ほかの設備もありますし、玄関のカメラ付きドアホンが壁に埋め込まれていたり、組み込まれているので取替となると悩ましいところです。

実際の修理には時間がかかっています

書き出すとなんでもないようですが、修理にお伺いして、現在の設置機器を探し出して機器構成を確認して該当機器の資料を探し出しシステムを理解しどのように落としどころを付けるか模索し、部材を手配して設置し動作確認しております
今までの経験上ここまで古い機種はメーカーサポート窓口では対応してもらえませんので、自力で何とかするしかない状況です
実際には日数も時間も費やしていることをお伝えしておきます

製造終了後約20年経過しています

一時代のの栄華を築いたホームテレホンシステムは製造終了から約20年経過しています
使用開始から言えばもっと経っているものがほとんどではないでしょうか
メーカーサポートも受けられない今、出来るだけ大事に使い続けたい気持ちはありますが、大変心残りで残念ですが基本的には新しいシステムへの取り替えを検討せざるを得ないと思われます
(ホームバスシステム?Nマスト?
納戸の中に制御装置がずらりと並び、リビングにアラーム、電話、インターホン、電気錠、フル2線な照明スイッチが省配線で融合してたりすると、どうして良いのかさっぱりわかりませんが、、、)

資料室

さすがはパナソニック様、古い機器の資料も全ては無いですがホームページに載っています
この資料が糸口となってシステムの理解ができるようになることもあります
非常に助かっていますが、資料が無ければ闇の中を手探り状態です

ターミナルボックス WQT615MSでしたが、おそらくもともとはWQT615が設置されていたと思われます
WQT615は電話回線が2回線対応のものです
電話回線1回線対応のものはWQT415で、後継はWQT615MSに統一されたのではないかと推測されます

ターミナルボックス 松下通信工業 VJ-615M は松下電工 WQT615MS と似ている?

松下通信工業のVJ-615Mと松下電工WQT615MSの違いで気づいた点

松下通信工業のVJ-615Mは電気錠制御器HX-715の増設スイッチ接続端子と接続でき、電気錠表示のついた内線電話機松下通信工業のVJ-411M・VJ-611Mなどが接続できるようです

末尾にMだけのものは電気錠対応で、MSは電気錠非対応ではないかと推測します

WQT-615MSとVJ-615Mの蓋側に基盤にSW411というスライドスイッチがあり、内線の接続台数によってスライドスイッチを切り替えてドアホンとの通話時のハウリングを抑えるようになっていますが
VJ-615Mだけその下にSW211があり4連のディプスイッチがあります
1~3はドアホンとの接続1~3にて、カメラ付きドアホンと連動する場合はONにする
4番目は電気錠制御器HX-715と接続する場合はONにするようです

ぱっと見た目は同じですが、ほかにも機能の違いはあるのではないかと思います

松下通信工業VJ-615Mの資料

VJ-615Mの資料を探しても出て来ませんでした。
WQT615MSの資料は出て来ますので機能は違いますが、何も無いよりは何かの手掛かりになるのではないでしょうか

松下通信工業 VJ-411L と松下電工 WQT411L

ホームテレホン108型電話機 松下通信工業の VJ-411Lです

VJ-411L
VJ-411L

見た目はWQT411Lとほぼ同じです
受話器の下に機能設定用のディップスイッチが隠れています
側面にはモニター音量・着信音量・受話音量のスライドスイッチがあります

松下通信工業 VJ-612L と松下電工 WQT612L

ホームテレホン208型電話機となり、時計などの表示付きです

見た目は VJ-612L と WQT612L ほぼ同じです


【2022/12/25 追記】

ホームテレホン 108 説明書

ホームテレホン 108 取付工事説明書 VJ-415 VJ-411L
ホームテレホン 108 工事説明書 VJ-415 VJ-411L

 PANASONIC ホームテレホン 108 の取付工事説明書です
ターミナルボックス VJ-415を中心に、電話機 VJ-411L、電気錠アダプタ VJ-802 との接続の様子がわかります。
 一番右の写真は説明書にカタログを載せて取ってみましたが、A2版と非常に大きく見やすいものとなっています。

ナショナル埋込型ホームテレホン 108 取付工事説明書 VJ-413 VL-825TV VJ-4452 VL-578
ナショナル埋込型ホームテレホン 説明書

  
 埋込型ホームテレホン 埋込型電話機 VJ-413、モニタテレビユニット VL-825TV、CCD接続アダプタ VJ-4452A、CCDカメラドアホン子機 VL-578、と ターミナルボックス VJ-415を接続する内容となります。

 各端子の状態による電圧変化も明記されている部分があり、動作確認時の際に助かりそうです。

セキュリティユニット VL-805K、ホームテレホン106 VJ-484M/P
セキュリティユニット VL-805K、ホームテレホン106J VJ-484M

 GP3型受信機 セキュリティユニット VL-805K、ターミナルボックス VJ-475、電話機 VJ(VB)-484M/P などとの接続の説明書となります。

 マンションなどでP型1級受信機と併用して設置する場合の火災感知器の接続が、受信機2台を併用するような接続で目新しいです。コモンが+の受信機との接続は難しそうですね。

最後に

昔はそれぞれのシステムが連携して、かゆいところに手が届くきめ細やかな対応のできる手の込んだ機器があったようです
現代においては携帯電話の普及によって、固定電話機の必要性が薄れ単機能でシンプルなものに置き換わってしまい、縦割り社会のように昔は出来ていたのに今はできないというある意味時代に逆行したものとなってしまっています
代わりにネットワーク経由であれこれ接続できるiotの時代となりつつあります
古い物好きの私にとって残念ではありますが、新しいものにも対応していかなければいけないのかなと思ったり抗ったり、、、