さすけ のインターホン ブログ

趣味のインターホンに関することを中心に書き綴って行きます

さすけは 火災発信機と表示灯を手に入れた!【カプセルトイ】

はじめに

2023年2月に能美防災監修のリアルな発信機と表示灯がカプセルトイに登場するという記事が目に留まりました

hobby.dengeki.com

 私はガチャガチャと呼んでいて、子供のころは近所の商店の店先にあるガチャガチャに10円玉を2枚重ねた20円をレバーハンドルの上にはめ込んで回したものです。表示されたいわゆる当たりの景品が出た覚えは無いですね~。
最近はガシャポンなどと呼ばれており、表示されているもののどれかが出るようになっているようですが、値段もそれなりにするようです。
今回の発信機と表示灯はお値段が1回500円するようですが、防災事業のパイオニアである能美防災が監修したカプセルトイの登場です。
このガシャポンになかなか出会うことができず探しまわり、見つけた時は感動ものでした。この年になってまた子供のころのようにガチャガチャをするとは思ってもみなかったです。
4回まわして3種類そろえることができました。

さて今回は、この火災発信機と表示灯を見ていきます!

ガシャポンの火災発信機と表示灯

能美防災 発信機・表示灯 カプセルトイ

 ガシャポンを4回まわして3種類そろえることができたのですが、同じ表示灯が2個出て来ました。
 こうやって写真でぱっと見は本物?と思ってしまうくらいクオリティが高いと思います。さすが能美防災様監修です。
 裏面のベース内に磁石が入っているので鉄などにくっ付きます。一番右は磁石でホワイトボードに張り付けたのですが、特に火災発信機(旧型)と、リング型表示灯付き発信機は重量の関係かズルズルズル~と引力に引っ張られて下がっていきます。

火災報知機用表示灯を見てみる

火災報知機用 表示灯1

 火災報知機用の表示灯です
ぱっと見本物そっくりです。平面の表示灯が増えて来ましたが、表示灯と言えばこのドーム型の物をイメージします。
小学生のころには〇〇パイなんて言っていました。
電池は内蔵されていますので、電池の保護シートを引き抜いて、裏面のスイッチをONにすると表示灯が点灯します。
結構明るくかつ、光が広がって照らされています。

火災報知機用 表示灯2

表示灯のサイズを測ってみました。
直径57mm 厚み36mmほどです。(本物は直径92mmほど)

火災報知機用 表示灯3

余りに本物のような光方をするので開けてみました。
ドーム型カバーの表面はつるつるですが、内側はフレネルレンズのよう波状のギザギザが施されており、本物同様にカバー内で光を拡散できるようななっています。

火災発信機(旧型)

火災発信機(旧型)1

こちらもおなじみの発信機となっています。
表示灯機能はありませんので裏面にスイッチがありません。
表面のスモーク色の「強く押す」と言う部分を押すと凹んで内部の押釦スイッチが押され、ベルが鳴ります。
ベルの音は本物の音をサンプリングしているのか、リアルな音が筐体の大きさの割合からすれば大きな音で鳴ります。(金属のゴングが内蔵されているわけでは無いです。)
音を停止するには、ボタン上部の扉を開けてシーソー状になった中の復旧釦を押します。

火災発信機(旧型)2

サイズを測ってみました。
直径60mm 厚み17mmほどです。(本物は直径140mmほど)

裏面にはコピーライトマークがあり
©NOHMI BOSAI LTD
©IKIMON CHINA
とあります

リング型表示灯付き発信機

リング型表示灯付き発信機 1

最近登場したリング型表示灯付き発信機です。
裏のスイッチをONにすると表示灯が点灯します。
「強く押す」部分を押すとベル音が鳴動します。
ベル音を止めるには押釦上部の扉を開けて復旧釦を押します。
発信機と表示灯の2つの機能が一体になっており、少しお得感があります。

リング型表示灯付き発信機 2

サイズを測ってみました。
直径60mm 厚み22mmほどです。(本物は直径117mmほど)

さいごに

普段目にはするものの、押すことのない発信機。
このようなカプセルトイで身近なものとなり押してみることで、いざというときのイメージができるかもしれませんね。
避難訓練時に活用してみるのも良いかもしれません。

どこかでこのガシャポンを見かけたら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか!

能美防災様 いきもん様に感謝いたします。

最後までご覧いただきありがとうございます。

ブリジストンの自転車 カジュナのサドルを取り替えてみた

はじめに

 子供が乗っている自転車のサドルがボロボロになりましたので変えてみました。
サドルについている金属の棒をシートポストと呼ぶなんて初めて知りました。
そして一番驚いたのが、棒の太さが自転車によって違うものがあるという事!。数十年自転車に乗っていますが、考えたこともありませんでした。
自転車のサドル交換の顛末を書き記します。

自転車のサドルをアマゾンで買ってみた

 5年ほど使用した子供の自転車のサドルがボロボロになっていましたので交換することにしました。
 アマゾンで似たようなサドルを購入して取り付ける事としました。

カジュナ用という事で問題は無いと思っていました。アマゾンの写真通りシートポストはついていませんが、今のが使えると思い問題ないと思っていました。がしかし今のサドルを外してみると!
シートポストと、サドルが分離できない!と言う事態が発生。
思い起こせば自転車を購入した際に、足が地面に届かないので低くできるサドルに変えてもらったのでした。

これが、直付けサドルでヤグラ(サドルクランプ)が無いものでした。

シートポストを仮付け

 とりあえずほかの自転車のシートポストを使おうと思いまして、取り換えて自転車の車体に差し込んだところ、シートポストと穴の間に隙間が大きくいくら止めねじを回しても止まりそうにありません。
おかしいと思い元々ついていたシートポスト直付けのサドルを見るとφ28.6と書いてあります。
どうやらこの自転車に適合するシートポストの径は28.6mmのようです。

古いサドルを外してみた

仮につけたシートポストにはサイズが書いてありませんでしたが、よく使われているサイズの25.4mmのようです。

直径28.6mmのシートポストを取り付ける

 直径28.6mmのシートポストを探しに近所のホームセンターや自転車屋さんを探しましたが28.6mmは無かったので、オークションで見つけたものを購入しまして取り付けました。

φ28.6のシートポストを取り付ける

 これを自転車に取り付けて完成のはずでしたが、子供からクレームが入いりました。
「足が届かない」
高さは一番低くしているのですが、5年乗ってもまだあまり伸びていないようです。

やぐらをひっくり返しサドルの高さを低くする

 やぐらをひっくり返しサドルを低くする方法があると聞いたことがあったので、やってみました。

やぐらをひっくり返す

 これが低くする限界ですのが、元の物からそんなに差は無いと思いますのでこれで乗ってもらいます。

ちなみに工具は13mmmの板ラチェットレンチを使用しました

板ラチェットレンチ 13mm

これで快適に自転車に乗ってもらえそうです。

さいごに

 普段乗っている自転車でも知らないことが多いなと感じました。
 ほかの自転車もシートカバーでボロボロのサドルを隠していますので、新しいサドルに交換してみようと思います。

で、交換してみました。オークションでYAMAHA用となっていましたが、カジュナ用とデザインが似ていたので購入してみました。裏にはカジュナ用のサドルと同じロゴが刻印されていました。

違う自転車のサドルを交換

やはり、気持ちががいいですね♪

ご覧いただきありがとうございました。

2023/05/03/025400

パナソニックのテレビドアホンと電話をつなげてみる ~ドアホンワープ・簡易オートフォン~ VE-DA10~ ドアホンアダプター その1

はじめに

 家庭用の電話交換機(ホームテレホン)を市場で見なくなりました。ホームテレホンでは、電話回線が1回線はもとより機種により2回線接続できるものがありました。専用の電話子機を最大8台や16台実配線で接続します。当時の松下電工のカタログ
時は流れて、一般家庭の電話機が黒電話から進化を遂げ電話はコードレスホンが一般的となりコードレス子機(無線式)が複数台あれば電波の届く範囲で内線としての使い方もできるようになりました。
接続する電話回線は1回線のみですが、機種によってはインターホン設備と接続して電話機でインターホンに出ることもできるようになりました。
最新式ですと諸条件はありますが、来客が家でも外出先でもスマホで対応できるようになりました。

今回はそこまで新しくは無く、有線の接続方法となりますがインターホンと電話機をドアホンアダプタにて配線を接続してつないでみようと思います。

おねがい

 正確な情報を心がけていますが、間違った内容が含まれている可能性がありますので、予めご了承ください。
 個人的興味の元、ブログを書いております。参考にされる際には自己責任にてお願いいたします。
 このブログを参考にしたら機器が壊れたや、接続方法がわからない・動かないけどどうしたらよいなどの苦情や質問などをいただきましても対応できませんのでご了承ください
 機種・環境などによって計測している秒数などが変わると思われます。参考値としてください。

パナソニックのテレビドアホン(VL-SV35X)と電話機(VE-GD32-W)をドアホンアダプター(VE-DA10-H)経由で接続してみる

ドアホンと電話機を接続

 テレビドアホン PANASONIC VL-SV35X (モニター付き親機 VL-MV35X と カメラ付きドアホン VL-V566のセット:廃番)にVL-V571L(接続互換性無)、ドアホンアダプター PANASONIC VE-DA10ーH(廃番)、コードレス電話機の親機 PANASONIC VE-GD32-W (廃番)を仮設してみます。
電話機(親機・子機)での応対は音声のみとなります。

テレビモニター親機(以下、モニター親機) VL-MV35Xにカメラ付きドアホン子機 VL-V566とVL-V571Lを接続します。VL-V571Lが手元にありましたので接続してみましたが互換性表によると互換性は無いようです。動作はしましたので実験のため接続しています。


テレビドアホンセット VL-SV35Xをドアホンアダプタ VE-DA10経由でコードレス電話機の親機VE-GD32-Wを接続します。VL-SV35Xには無線接続機能がありませんので、別売りのVE-DA10(廃番)を用意しないとインターホン対応電話機(有線式対応)との接続ができません。
互換性表にも載っています。

接続方法はFAQにもありますが、VL-MV35には拡張端子が1つしかありませんので、の拡張端子(7・8番端子)とVE-DA10の玄関子機接続端子1(D11・D12)と2芯の配線で接続します。
jpn.faq.panasonic.com

ドアホンアダプタ(VE-DA10)とコードレス電話機(VE-GD32)をドアホンアダプタに付属の6極6芯モジュラーコードで接続します。このコードが肝で、間違って6極2芯や6極4芯のコードで接続すると正常に動かないようです。
 写真は2種類の接続コードを写しました。

6極6芯モジュラーコード (ストレート)

カメラ付きドアホンから呼び出してみる

カメラ付きドアホンから呼び出してみる

ドアホン1からの呼び出し

ドアホン1から呼び出すと、モニター親機の呼び出し音が「ピィ~ンポーン」鳴ると同時に画面に外の映像とドアホン1と表示されます、と同時に電話機の画面にもドアホン1と表示され呼出し音が「ピィ~ンポーン」と鳴ります。

〇モニター親機で通話する
 モニター親機で通話釦を押すと通話できます。
終了を押すと通話は終了します


〇電話機で通話する
 電話機の受話器を上げて通話します。
(モニター親機の画面は消えます。VL-MV35Xの場合)
受話器を置くと終了します。


〇通話しないと?
 ドアホンを呼び出して通話しない場合
モニター親機も電話機も30秒間経過すると待機状態に戻ります。


〇モニター親機との通話中に電話機を上げると?
 モニター親機で通話中でも、電話機は呼び出されて30秒以内は応答できる状態になっています。
この時に電話機を上げると通話状態にはなるもののモニター親機優先で、電話では会話できません。
この状態でモニター親機が終話しても、電話機では通話できません。
ただし、モニター親機が通話して終話したのちに、ドアホンから呼ばれて30秒以内であれば電話機の受話器を上げるとドアホンと通話できます。

〇電話機で通話中にモニター親機の通話釦を押すと?

他の機器でドアホンと通話中です

 ドアホンのボタンを押して、電話機で受話器を上げるとモニター親機の画面は消え待機状態に戻ります。(VL-MV35Xの場合)
電話機で通話中にモニター親機の通話釦を押すと、モニター親機が「ピピピ」と音が鳴り、画面に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示されます。

増設モニターの様子

オプションの増設モニター(VL-V632K)を操作すると、「使用中」と表示が出ます。


〇電話機で通話中にドアホン2が呼ばれると?
 電話機でドアホン1と通話中にドアホン2から呼ばれると、「ピンポン ピンポン」と鳴り、画面上部に「ドアホン着信中」と、画面中央に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示され通話釦を押しても通話できません。
電話機の通話が終わると、ドアホン2から呼ばれて30秒以内だと呼び出されていることを覚えていて、自動的にドアホン2からの呼び出し動作が始まります。

ドアホン2からの呼び出し

 ドアホン2から呼び出すと、モニター親機の呼び出し音が「ピンポーン ピンポーン」鳴ると同時に画面に外の映像とドアホン2と表示されます。
同時に電話機の画面はドアホン2からの呼び出しではありますが、モニター親機とドアホンアダプタとの接続端子が1つしかないため、ドアホン1と表示されます。
私のイメージとしては2つの擬似ドアホン1と2をモニター親機の中で切り替えて拡張端子に出力される様な動作です。ドアホン2の場合には親機の呼出し音は強制的に2回鳴らすように呼出信号を出力しているようで、「ピィ~ンポ ピィ~ンポーン」と1回目の音が途切れたように鳴ります。

電話機からドアホンを呼び出す

電話機からドアホンを呼び出す

待機中に電話機からドアホンを呼び出すには、保留/内線ボタンー>ドアホン1->決定で最後に通話したドアホンと通話できます。

電話機の鳴り分けはモニター親機の設定で

ドアホン鳴り分け設定

 電話機ではドアホン2を鳴らしたくないとか、電話機ではドアホン1を鳴らしたくない時には、モニター親機のメニューで設定ができます。
メニュー->応答の設定->鳴り分けー>拡張機器・ドアホンアダプター->ドアホン1(もしくはドアホン2)ー>鳴るもしくは鳴らないを選択します。

オプションの増設モニターを接続

 オプションの増設モニターを接続する際、モニター親機VL-MV35Xの設定を変更する必要があります。
 機能設定->接続機器の設定->増設モニター->あり
にします。

増設モニターが無しの設定状態だと

親機と通信できません

「親機と通話できません
接続を確認してください」
と言うメッセージが出ます。
接続を確認してくださいと出ていますが、モニター親機の設定も確認が必要です。

ドアホンワープを使用する~マンションのコンシェルジュにも?~

ドアホンワープとは

 この仕組みで私がビックルしたのがドアホンを呼び出しすると、電話機が登録先に電話をかけて外出先でもドアホンの対応ができるドアホンワープと言う機能です。

簡易オートホンとして使用してマンションのコンシェルジュ機能として

 一般家庭での使用を想定したものでありまして使用目的外とは思いますが、マンションの管理人さんが帰った後に問い合わせしたいことがある時に管理人室の前もしくは集合玄関機にこのドアホンを設置して押すと対応窓口とつながる簡易的なサービスに応用できそうです。
注意!非常に簡易的な家庭用のものですので実際に導入を考えられる際にはじっくりと良く検討してください。呼び出した側ではテレワープしているのか止まってるのか状態が全く分かりません。タイミングによっては作動しない場合があります。電話回線などの諸条件などもあります。テレコン機能はありません。
工事の際、配線の露出や配線穴取付穴が開きます。

(未確認ではありますが、電池駆動式ワイヤレス玄関子機 VL-VD561L-Nと対応するモニター親機VL-MW505やVL-MWH705などとドアホンワープ対応のワイヤレスアダプター接続型 FAX/電話機を組み合わせると、ドアホンからモニター親機までの配線は不要で(取付穴は開く)行けるかもしれません)(電池交換が必要です!)

オートホンの事を考える

 ドアホンと組み合わせるハンズフリーオートホンでかつてSA-150「HF」(SA-150「HF」とDR71の組み合わせ)やSA-80Mがありましたがすでに廃番となっています。
現在は遠隔地のコインパーキング駐車場でのトラブルなどはどのように対応しているのかな?と疑問に思います。何か良い機器があるのでしょうか。
 受話器型のものですとサクサのSA-150「A2」+専用電話機RTC-50があるようです。多地点からの受付業務に使うのならこれ一択かもしれません。
 専用機ではありませんが、使えそうな機能を持ったものにタカコムのADS-100+電話機ND-1054などがありそうです。ADS-100カタログ
ADS-100のホットラインモードで運用すると、コマンド操作することによりテレコン(テレホンコントロール)が可能です。操作で2秒間、外部出力端子に無電圧メイク接点出力をします。
 竹中エンジニアリングのオートテレフォンSC-25THは、ADS-100によく似た製品の緊急通報装置SC-25Tと電話機のセットで販売しているようです。

ドアホンワープの接続する

 接続はカメラ付きドアホンの接続と同じです
ただ、ドアホンワープでは映像が見れませんのでドアホンワープ機能に特化するのであれば、カメラのついていないオプションの音声玄関子機VL-V500-Kに取り換えるのも良いかもしれません。
(通話時に電圧が20Vと高くなりますので通話用のドアホンVL-568KAやIF-DAなどを接続すると壊れるのではないかと思います。IF-DAを試しに接続したところ呼出音は鳴り青い画面は出るものの「ドアホンが接続されていません」と出て通話できませんでした。)

カメラ付きドアホンを非対応通話ドアホンに変えてみる。動作不良

ドアホンは必ず専用品を使います。

ドアホンワープを機能を使う

〇ドアホンワープの設定

ドアホンワープの設定

 電話機のメニュー設定で
能登録モード->接続機器の設定->ドアホンワープ->なし・あり・留守から選択ー>ワープ先の電話番号
を登録します。

「あり」に設定すると、常にドアホンワープ状態になります
「留守」に設定すると留守番電話設定中はドアホンワープ状態となります。

〇ドアホンワープを使ってみる

ドアホンワープ中

 ドアホンの呼び出しボタンを押すと、すぐにダイヤルが始まります。
ドアホン1側では「ピンポーン」と音が鳴るだけでドアホンワープしていることはわかりません。

 かかってきた電話に出ると「こちらはドアホンワープですシャープを2回押してください」と2回メッセージが流れます。キーパッドを表示するなどして、シャープ(#)を2回押すとメッセージの途中でも通話になります。
通話中は電話機の画面に「ドアホンワープ通話中」の文字が出ます。
説明書には通話終了時には「※#」を押すと電話が切れるとあります。(「※#」の音はドアホンからも流れます。)
押さずに呼び出された電話を切っても切れます。

約10分間通話が続くと予告なく切れます。

ドアホンワープ中のモニター親機や電話機の動作は?

 ドアホンワープを使用しない時の動作とほぼ同じ様です

ドアホン1からの呼び出し

 ドアホン1から呼び出すと、モニター親機の呼び出し音が「ピィ~ンポーン」鳴ると同時に画面に外の映像とドアホン1と表示されます、と同時に電話機の画面にドアホン1と表示され呼出し音が「ピィ~ンポーン」と鳴ります。
同時に電話機はドアホンワープ機能で電話をかけ始めます。

〇インターホン親機で通話する
 ドアホンワープで通話するまでの間、モニター親機で通話釦を押すと通話できます。
終了を押すと通話は終了します。
(ドアホンワープはマイペースに作動し続けます)

〇電話機で通話する
 ドアホンワープで通話するまでの間、電話機の受話器を上げて通話できます。
受話器を上げるとドアホンとの通話が始まり、ドアホンワープは電話をかけるのをやめます。
モニター親機の画面は消え待機状態となります。(VL-MV35Xの場合)

受話器を置くと通話終了します。
尚、ドアホンワープは約50秒間呼び出し続けます。

〇通話しないとどうなる?
 ドアホンを呼び出して通話しない場合
モニター親機は約30秒間経過すると待機状態に戻ります。
電話機は約50秒間電話をかけ続け、待機状態に戻ります。

〇モニター親機との通話中に電話機かドアホンワープで通話にするとどうなる?
 ドアホンワープ呼び出し中にモニター親機で応答が可能です。モニター親機で通話中でも、電話機は呼び出されて50秒以内は応答できる状態になっています。
この時に電話機を上げるかドアホンワープに応答すると通話状態にはなるもののモニター親機優先で、電話では会話できません。
この状態でモニター親機が終話しても、電話機では会話できません。
ただし、モニター親機が通話して終話したのちでかつ、ドアホンから呼ばれて50秒以内であれば電話機の受話器を上げるかドアホンワープに応答するとドアホンと通話できます。

〇ドアホンワープで通話中にモニター親機の通話釦を押すとどうなる?
 ドアホンのボタンを押して、ドアホンワープで通話状態になるとインターホン親機の画面は消え待機状態に戻ります。(VL-MV35Xの場合)
電話機で通話中にモニター親機の通話釦を押すと「ピピピ」と音が鳴り、モニター親機の画面に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示されます。

○ドアホンワープで通話中に電話機をあげると?
 ドアホンワープ中は電話機に「ドアホンワープ通話中」と表示されています。
この状態の時に電話機の受話器を上げても無音ですし通話できません。

〇ドアホンワープで通話中にドアホン2が呼ばれると?
 ドアホンワープでドアホン1と通話中にドアホン2から呼ばれると、モニター親機が「ピンポン ピンポン」と鳴り、画面上部に「ドアホン着信中」と、画面中央に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示され通話釦を押しても通話できません。
電話機の通話が終わると、ドアホン2から呼ばれて30秒以内だと呼び出されていることを覚えていて、自動的にドアホン2からの呼び出し動作が始まります。
ただし試験環境ではドアホンワープ機能は働きませんでした。

ドアホンワープの注意点

 ドアホンを押してから約50秒以内に電話に出ないと切れてしまいます。もう一度ドアホンを押さないとドアホンワープは始まりませんが、押した側ではドアホンが何もしゃべらないのでどのような状態なのかはわかりません。あくまで家にいる事を装う?感じの様に感じます。(発信音やダイヤル音やコール音など何も出ません。この辺りは専用機のSA−150だと連絡中である事を知らせてくれるようです)
 ドアホンワープ設定した電話機側で転送するたび転送先までの通話料金が発生します。
 フリーダイヤルには転送できません
極性反転信号(通話料課金信号)が出ないためガイダンスが流せないのだと思われます。通話料金がかからない内線への接続もダメと思います)
 カタログの注意書きによると、電話回線がプッシュ回線の場合、ドアホン呼出から約15秒後に電話がかかってきます。ダイヤル回線20PPSの場合約25秒、ダイヤル回線10PPSの場合約30秒電話がかかってくるまでの時間がかかります。時間がかかりますのでダイヤ回線はお勧めしません。

 ドアホンワープの通話が終わって約3秒間はドアホンを押してもドアホンワープ機能が起動しないようです。

ドアホンワープの時間

 試験環境にて電話機(VE-GD32-W)の転送先電話番号を設定して、PBDP10・DP20に設定した時の時間を測ってみました。
公衆回線には接続せず疑似交換機にて試験しています。

試験用ワープ先の電話番号設定

少し大きい数字を多用してみました。

各ダイヤル種別時のドアホンを押したのちのダイヤル時間とドアホンワープに出なかった時のかけ続けた時間です
PBの場合 ダイヤル時間 約4秒、その後50秒間電話をかけ続けました。
DP20の場合 ダイヤル時間 約11秒、その後約50秒間電話をかけ続けました。
DP10の場合 ダイヤル時間 約18秒、その後約50秒間電話をかけ続けました。

やはり、PBは早いですね。

通話のみの機能の他のインターホンと連動する。~拡張端子にて接続する~

 モニター親機の拡張端子には何か一つの機器が接続できます。
こんどはドアホンアダプターに代わって、通話のみのインターホンを接続してみます。

 通話のみのインターホン親機(以下チャイミーと書きます)をモニター親機の拡張端子に擬似ドアホン子機として接続することができます。

チャイミーインターホン(VL-A432LX-W)との接続

チャイミーインターホンを接続する

モニター親機の拡張端子(7・8)とチャイミー親機の玄関子機1接続端子(3・4)と接続します。

ドアホン1からの呼び出し

ドアホン1から呼び出すと、モニター親機の呼び出し音が「ピィ~ンポーン」鳴ると同時に画面に外の映像とドアホン1と表示されます、と同時にチャイミー親機の呼出し音が「ピィ~ンポーン」と鳴り受話器の表示灯が赤点滅します。

〇モニター親機で通話する
 モニター親機で通話釦を押すと通話できます。
終了を押すと通話は終了します

〇チャイミー親機で通話する
 電話機の受話器を上げて通話します。
(受話器を上げるとモニター親機のモニターは消えます。VL-MV35Xの場合)
受話器を置くと終了します。

〇通話しないとどうなる?
 ドアホンを呼び出して通話しない場合
モニター親機は30秒間経過すると待機状態に戻ります。
チャイミー親機は34秒ほど経過すると待機状態に戻ります

〇モニター親機通話中にチャイミーの受話器を上げるとどうなる?
 モニター親機で通話中に電話機を上げても会話できません。
この状態でモニター親機が終話しても、チャイミーでは通話できません。

〇チャイミーで通話中にモニター親機の通話釦を押すとどうなる?
 ドアホンのボタンを押して、チャイミーの受話器を上げるとモニター親機の画面は消え待機状態に戻ります。(VL-MV35Xの場合)
チャイミーで通話中にモニター親機の通話釦を押すと、インターホンが「ピピピ」と音が鳴り、画面に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示されます。

〇何でもない時にチャイミーの受話器を上げると?
 チャイミーの受話器を上げると最後に呼び出されたドアホンと通話できます。電源を入れ直した後はドアホン1と接続されます。

〇チャイミーで通話中にドアホン2が呼ばれると?
 チャイミーで通話中にドアホン2から呼ばれると、「ピンポーン ピンポーン」と鳴り、画面上部に「ドアホン着信中」と、画面中央に「他の機器でドアホンと通話中です」と表示され通話釦を押しても通話できません。
電話機の通話が終わると、ドアホン2から呼ばれて30秒以内だと呼び出されていることを覚えていて、自動的にドアホン2からの呼び出し動作が始まります。

ドアホン2からの呼び出し

 ドアホン2から呼び出すと、モニター親機の呼び出し音が「ピンポーン ピンポーン」鳴ると同時に画面に外の映像とドアホン2と表示されます。同時にチャイミーの呼び出し音が「ピンポーン ピンポーン」とうまく鳴ります。
チャイミーの呼び出し音はVL-568KA-Tを接続した時、ボタンを押すと「ピィ~ン」と鳴りボタンを離すと「ポーン」と鳴るため、このモニター親機の拡張端子の呼び出し出力のタイミングはチャイミーの呼出音でドアホン1とドアホン2を識別できるように意識した信号出力の設計になっているのかなと思います。しらんけど。

ビジネスホンとの接続

 モニター親機の拡張端子は呼び出し時の癖があるもののパナソニックの通話のみのドアホン(VL-568KA-Tなど)を接続するのと同じような仕様となっているようです。
この拡張端子とビジネスホンのドアホン接続端子をつなげば、ビジネスホンのあるところで通話(顔は見えない)ができることになります。ただし相性によっては動かないことも考えられます。
ビジネスホンとの通話中にモニター親機の表示が出ていれば良いのですが、通話が始まると画面は消えてしまいます。(VL-MV35Xの場合)

場合によって、電気錠などがあれば解錠するなんてこともできるかもしれません

テレビドアホンセット(VL-SV39KL)と電話機(VE-GD32-W)をドアホンアダプター(VE-DA10-H)経由で接続してみる

モニター親機VL-MV39Kと電話機をテレホンアダプタで接続してみる

 モニター親機VL-MV35X(廃番)との接続をメインで見て来ましたが、VL-MV39K(廃番)との接続を見てみますと、びっくりポンです。
ドアホンから呼ばれた際に、モニター親機にドアホンカメラの画面が出ますが、接続した電話機の受話器を上げて通話した際にVL-MV35Xでは画面が消えましたが、VL-MV39Kは電話機の受話器を上げた際に1秒ほど画面が消えた後「他の機器で通話中」のテロップが出た上でドアホンカメラの映像も出たままとなります。

なお、VL-SV39KLには無線接続機能がありませんので、別売のドアホンアダプターVE-DA10(廃番)を用意して接続しないと、インターホン対応電話機(有線式対応)との接続ができません。

VL-MV39Kの拡張端子使用中のドアホン映像

さらに、拡張端子に接続した機器がドアホンワープで通話状態でも、チャイミーで通話中でも画面が出ます。
拡張端子接続機器との通話が長い場合、約2分ほどで画面は消えますがモニター親機のボタンを押すと再度表示されます。

その他のここで試験した動きはVL-MV35Xとほぼ同じです。

VL-MV39Kの通話中にモニター親機の通話釦を押すと?

 VL-MV39Kの拡張端子に接続機器の通話中にモニター親機の通話釦を押すと「他の機器でドアホンと通話中です」と表示されます。

外部端子使用中にVL-MV39Kの通話釦を押すと

VL-MV39に増設親機VL-V632Kを接続する

VL-MV39KにVL-V632KとVL-A432LX-Wを接続する

 モニター親機VL-MV39Kに増設モニターVL-V632KとチャイミーインターホンVL-A432LX-Wを接続してみます。

 ドアホンから呼ばれると呼出音とともにモニター親機と増設モニターに映像が映し出されます。(写真左)
モニター親機でドアホンと通話を始めると、増設モニターの画面は消えますが、ボタンを押すと白い背景に「使用中」と表示が出ます。
 ドアホンから呼ばれてモニター親機の拡張端子に接続されているチャイミーで通話を始めると、モニター親機は「他の機器で通話中」のテロップが出ますが、ドアホンの映像は出たままとなります。しかし、増設モニターは画面が消えてしまいます。(写真右)増設モニターのボタンを押してもドアホンの映像は出ませんでした。
拡張端子を使用中に映像が出るのは、モニター親機のみのようです。
チャイミーの通話が終わるとモニター親機は待受け状態に戻ります。

テレビドアホンセット(VL-SZ35KF)と増設モニター(VL-V632K)とカメラドアホン子機 (VL-V572L)とチャイミーインターホン(VL-A432LX-W)(廃番)を接続する

注意!ここでは実験していませんがVL-SZ35KFには無線接続機能がありませんので、別売のドアホンアダプターVE-DA10(廃番)を用意して接続しないとインターホン対応電話機(有線接続に対応している必要があります)との接続ができません。

テレビドアホンセット(VL-SZ35KF)とは

 テレビドアホンセット(VL-SZ35KF)はモニター親機(VL-MZ35)と広角レンズのカメラドアホン(VL-V572L)のセット品番です。
似た品番のセットにVL-SE35KF(モニター親機VL-ME35とカメラドアホンVL-V572L)がありますが、商品性能は同じで販売ルートが違う商品となります。
パナソニックFAQ【テレビドアホン】お店によって品番が違うのですが

テレビドアホンセットVL-SZ35KFと増設モニターVL-V632Kとカメラ玄関子機VL-V557L-Sを見てみる

〇モニター親機 VL-SZ35を見てみる

VL-MZ35Kを見てみる

見た目はVL-ME39Kとよく似ています。
ドアホン2台と増設モニターと拡張端子他が接続できる端子が見えます。
ネジ端子ではないので、取替などで太い配線が来ている場合は端子に接続できる細い線につなぎ変える必要があります。
ACプラグをコンセントに差し込みます。

〇カメラドアホン子機 VL-V572Lを見てみる

VL-V572Lを見てみる

LEDライトと広角レンズを搭載しています。銀色のパネルで、1個用のスイッチボックスに露出取付ができます。
配線の接続はネジ端子となっています。 

〇増設モニター VL-V632Kを見てみる(オプション)

VL-V632Kを見てみる

モニター親機からの2芯を接続する端子があるだけです。
増設モニターはこの1台のみで、更なる増設モニターを接続することはできません。
ACプラグをコンセントに差し込み電源供給します。
「増設モニター」と言われますが、ちゃんとドアホンからの呼出通話もできます。
増設モニターでの録画や再生はできません。

〇カメラ玄関子機 VL-V557L-Sを見てみる(オプション)

VL-V557L-Sを見てみる 1
VL-V557L-Sを見てみる 2


銀色のパネルでLEDライトと広角レンズを搭載しています。
3個用のスイッチボックスに取付ができます。
また、取付板を使い1個用のスイッチボックスに露出取付ができます。
配線の接続はネジ端子となっています。 

テレビドアホンセットVL-SZ35KFと増設モニターVL-V632Kとカメラ玄関子機VL-V557L-Sとチャイミーインターホン(VL-A432LX-W)(廃番)を接続してみる

VL-SZ35KFとVL-V632KとVL-V557L-SとVL-A432LX-Wを接続する

 VL-SZ35KFとVL-V632KとVL-V557L-SとVL-A432LX-Wを接続してみます。実験ですので実際よりはすごく短い配線となっています。

VL-SZ35KFで通話の試験をしてみる

SZ35KFとVL-V632KとVL-V557L-SとVL-A432LX-Wの動作

〇モニター親機で通話する
 ドアホンから呼ばれますとVL-MV39K(廃番)の時と同様に、
呼出音とともにモニター親機とワンテンポ遅れて増設モニターに映像が映し出されます。(写真左)
通話釦を押しモニター親機でドアホンと通話を始めると、増設モニターの画面は消えますが、増設親機の通話ボタンを押すと白い背景に「使用中」と表示が出ます。

〇チャイミー親機で通話する
 ドアホンから呼ばれてモニター親機の拡張端子に接続されているチャイミーで通話を始めると、VL-MV39K(廃番品)同様に1秒ほど画面が消えた後「他の機器で通話中」のテロップが出た上でドアホンカメラの映像も出たままとなります。(写真中)
しかし、増設モニターは画面が消えてしまいます。増設モニターのボタンを押すと画面に「使用中」と出て(写真右)、ドアホンの映像は出ませんでした。
VL-MZ35Kも拡張端子を使用中に映像が出るのは、モニター親機のみのようです。
チャイミーの通話が終わるとモニター親機は待受け状態に戻ります。

その他の通話の動きもほぼVL-MV39K(廃番品)と同じようです。

VL-SV39KLとVL-SZ35KFはアイホンMY-2MCUやJB-MUの置換えに使えるのか?

 外部機器端子で通話中にモニターの映像が出たままになるのであれば、カメラ付きドアホンでIE-8MDなどと接続したりビジネスホンと接続する、モニターシステムでアイホンのMY-2MCUやJB-MUや、サクサのTM-22やTM-23の置換えに使えればいいなとは思いますが、メーカーが違うので難しいかな。機種によりますが拡張端子での通話中は、上記の文中にもあるように画面が出る機種でもインターホン親機1台しか画面は出ないようですしね。
パナソニックの親機が通話できるので必要性が無いと言われればその通りですが。

VL-MV35XとVL-MV39KとVL-MZ35Kの時計設定画面

VL-MV35XとVL-MV39KとVL-MZ35Kの時計設定画面

 VL-MV35XとVL-MV39KとVL-MZ35Kの時計設定画面です。
時間は進んでいますが初期設定状態です。
何年から設定できるかと言うところが気になるところで、
VL-MV35Xは2012年1月1日から設定できます
VL-MV39Kは2015年1月1日から設定できます
VL-MZ35Kは2019年1月1日から設定できます


資料

拡張端子のあるテレビドアホン

2022年のパナソニックのテレビドアホンカタログには、拡張端子の説明が無くなっています。おそらくVE-DA10やチャイミードアホンが廃盤になったなど、接続を前提とした機器が無くなったからではないかと思います。
 手元のカタログに載っているのはVE-SE50KP、VE-SE50KF、VL-SZ35KF、VL-SE35XL、VL-SE35KLとなっています。
これらのインターホンセットは無線接続機能がありませんので、ドアホンアダプターVE-DA10(廃番)が無いとパナソニックのインターホン対応電話機(有線式対応)との接続ができません。

 ビジネスホンのドアホン接続端子と接続できるのかは確認が必要です。

 新しく発売されている電話とインターホン接続対応機種は主にワイヤレスアダプタ機能(無線)で電話機やFAXと接続します。

 今後開発される機種に残されるといいのですが、望みは薄そうです、、、。

有線接続対応の電話機・ファクシミリ

2023年/春夏のパナソニックのパーソナルファックス/電話機のカタログはページが8ページとずいぶん情報が少なくなっています。
2022年/春夏は16ページでしたので半分です。

カタログに載っているVE-DA10(廃番)対応の電話機はVE-GD78DL/DW
、VE-GZ51DL
ファクシミリはKX-PD750DL/DW
となっています。

ドアホンワープ機能のある電話機・ファクシミリ

有線もしくはワイヤレスでの接続に対応したインターホンとの接続が必要です。有線接続にはドアホンアダプタ(廃番)が必要です。

2023年春夏カタログ掲載機種
VE-GD78DL/DW 有線/ワイヤレスアダプター接続
VE-GZ51DL 有線/ワイヤレスアダプター接続
VE-E10DL ワイヤレスアダプター接続のみ
VE-GD27DL ワイヤレスアダプター接続のみ 

KX-PD750DL/DW 有線/ワイヤレスアダプター接続
KX-PD750DL ワイヤレスアダプター接続のみ
KX-PD350DL ワイヤレスアダプター接続のみ

さいごに

有線式のドアホンアダプターVE-DA10(廃番)、VE-DA10-H(廃番)を使用したドアホン接続を見てみました。
ドアホンから直接Wi-Fiでスマートフォンとつながる時代になりましたが、遅延の少ない昔ながらの有線方式の利点はまだあるのではないかと思います。

長文ご覧いただきありがとうございます。

2023/04/02/101600

【備忘録】マンションインターホンでの宅配ボックス着荷表示

はじめに

 集合インターホンの宅配ボックス着荷表示の動作について簡単に書き記します。
最近はコロナの影響もあり買い物に出かける事を控えて、ネット通販を利用することも多くなってきたかと思います。
通販を利用すれば荷物を宅配便の方々が持ってきてくださいます。在宅していれば良いのですが、不在の時に役に立つのが宅配ボックスです。
宅配ボックスにも種類があり、電源も不要でメカ的に暗証番号を設定して運用するものがあります。
電気で動き部屋番号と連動しカードや暗証番号で取出しするものもありますが、これに通信機能を有してインターホンと連動できるものもあります。
今回はこのインターホンとの連動機能についてみてみます。

おねがい

 ブログのこの記事は私が疑問に思ったことを自身の備忘録として書いているものです。正確な情報を書くことを心がけていますが、経験が浅いこともあり勘違いして間違った事を書いている場合がありますのであらかじめご注意願います。
 このブログを参考にしたら機器が壊れたや、動かないけどどうしたらよいなどの苦情や質問などをいただきましても対応できませんのでご了承ください

宅配ボックスのメーカー

 宅配ボックスのメーカーは各社あります。調べてみますと

株式会社フルタイムシステム
 ・ フルタイムロッカー
 ・宅配ボックスとは

株式会社アルファ
 ・宅配ボックス

アルファ宅配ボックス

株式会社ナスタ
 ・宅配ボックス
 ・ナスタ インターホン

株式会社白山機工
 ・宅配ボックス

白山機工 宅配ボックス

日本宅配システム株式會社 
 ・宅配ボックス

株式会社 東精ボックス
 ・宅配ボックス

株式会社エフ・ジェー・ケー
 ・宅配ロッカー

東洋フローラ株式会社
 ・宅配ボックス

クリナップ株式会社 
 ・留守番ロッカー平成30年12月31日 全ての機種にて修理・サポートを終了

近畿車輛株式会社 
 ・宅配ボックス
 ・きんき宅配ボックスカード販売終了について

豊国工業株式会社
 ・宅配サービスロッカー 平成24年3月 マンション用宅配サービスロッカーの修理と保守を終了

松下電工株式会社
 ・宅配ボックス 2001年当時のカタログ

株式会社ダイケン
 ・宅配ボックス インターホン連動無

インターホンとの連動の無いもの、現在は取り扱いが無いメーカーもあります。

通信規格はRS-422

宅配ボックスとインターホンの連動はいつごろからあるのでしょうか?
アイホンだとVGXシリーズの頃にはあったようです。
宅配ボックスに使われる通信規格はRS-422を使用しています。
通信速度は4800bpsです。
一般的には送信の2芯と受信の2芯の4芯での運用をするようです。
インターホンの連動においては、宅配ボックスから送信された情報をインターホンで受けるだけの2芯の形態もあります。

宅配ボックスの通信規格(プロトコル

宅配ボックス通信規格には大きく2つあり、フルタイムプロトコルとクリナッププロトコルがあります。
フルタイムプロトコルは4線での接続、クリナッププロトコルは2線での接続が行われているようです。
インターホンの制御装置でどのプロトコルを使用するのか設定が必要となります。
アイホンのVMX-4XAでは標準で4線式となっており、2線式にするにはメーカーでの設定変更が必要なようです。
また、VMX-1XAには宅配ボックスとの連動機能がありません。
アイホンの制御装置の古い機種で対応しているもの(VHXW-3XW-2等)やパトモの通信機能のあるもの(GBX-4X-NT)には、ディップスイッチで変更するものがあります。

パナソニックの場合、宅配ボックスにと直接接続できる制御盤の場合には、設定項目で変更します。

宅配ボックス用のアダプター

インターホン側の接続部は現在制御部に宅配機能の無い一部機種を除き標準装備されているものが多いですが、別置きのアダプタを経由して接続されていたものもあります。

古い機種では宅配ボックス連動用のアダプタを接続して対応します。
プロトコルの設定は、ディップスイッチで変更するもの(旧:松下電器産業 VL-M889など)や、2種類どちらかのプロトコルに対応した接続アダプタを選定して購入するもの(旧:松下電工 SHN4641(KPC仕様)・SHN4642(FPC仕様)など)があります。

松下電器 宅配ロッカーアダプター VL-M889N (ディップスイッチ切替)
松下電工 宅配用インターフェイス SHN4641K (KPC仕様)
松下電工 宅配用インターフェイス SHN4642K (FPC仕様)

フルタイムプロトコルとクリナッププロトコル

フルタイムプロトコルは4芯で接続
クリナッププロトコルは2芯で接続となります。

配線の種類はCPEV-S 0.9-2Pなどですが、実際の施工時には宅配ボックスメーカーの指示を確認し従ってください。CPEV-S 0.9-3Pとなっているものもあります。


SHV4221などの仕様書を見ると宅配ボックスメーカーでほぼプロトコルが決まっているようです。(2009年1月現在)

☆フルタイムプロトコル
 ・株式会社フルタイムシステム  フルタイムロッカー
 ・豊国工業株式会社 宅配サービスロッカー
 ・日本宅配システム株式會社 ベンリーポスト
 ・株式会社キーワナスタ(現在:株式会社ナスタ) デリバリーボックス(KL-TLH/TLH18/TLHT18)
 ・株式会社東精ボックス 宅配ロッカー(TR-50/60)
 ・パナソニック電工株式会社 住宅部材事業部 集合住宅用宅配ボックス
 ・東洋フローラ株式会社 (フローラボックス TFB-L、TFB-LP)
 
☆クリナッププロトコル
 ・株式会社アルファ 留守配ステーション
 ・東洋フローラ株式会社 (フローラボックス TFB-LC、TFB-LCP)
 ・白山機工株式会社 宅配ボックス (ESⅡ)
 ・株式会社エフ・ジェー・ケー リレーロッカー ミドルタイプ
 ・クリナップ 留守番ロッカー
 ・近畿車輛株式会社 宅配ボックス

宅配ボックスとインターホンとのRS-422端子接続仕様 対応表

 各種資料を基に接続の一覧表を作ってみました。間違っている場合もありますので、参考までに。

各社 宅配ボックスインターフェイス

集合インターホンリニューアルの際には

 集合インターホンをリニューアルする際に、今の端子を今度の制御盤のどの端子に接続すれば良いか迷うことがあります。
 上記の表を見ればある程度の指標にあるのではないでしょうか。
 交換後は必ず動作試験をしましょう。

VMX-4XA 宅配ボックス接続

 記憶に不安がありますが、宅配ボックスからのTD+/-を測定したときに約DC7Vが測定出来た覚えがあり、RD+/-は電圧がありませんでした。逆にインターホン制御盤のTXD+/-、RXD+/-では電圧が測定できませんでした。

インターホンの着荷表示

インターホンの着荷表示

宅配ボックスに荷物が入れられるとインターホンと連動している場合、荷物が届いたピクトブラムの表示が住戸親機に出ます。
写真はアイホンのVMのものです。

さいごに

 マンションインターホンやそれを取り巻く環境はどんどん利便性が良くなっています。
それに伴って、システムは複雑になってきています。マンションコントローラなどの勉強をしたいものです。

最後までご覧いただきありがとうございます。

2023/03/12/042200

sasukedog.hatenablog.jp

sasukedog.hatenablog.jp

【備忘録】有電圧出力型 都市ガス警報器を見てみる。~アイホンVM(VMK)にガス警報器を接続する~

はじめに

 集合住宅のインターホンの主な機能の中にガス警報器の接続機能があります。
IHコンロの場合には見かけませんが、ガスコンロの場合には欠かせません。
ガスが都市ガスの場合空気より軽いため、ガス警報器は天井面に取り付けられています。
匂いはすれど姿は見えないガスはもとより、姿も匂いも無い一酸化炭素を検知する機能を持っているものもあるガス警報器。
ガス警報報知時の動作について簡単に書き記すでがす。

おねがい

 ブログのこの記事は私が疑問に思ったことを自身の備忘録として書いているものです。正確な情報を書くことを心がけていますが、経験が浅いこともあり勘違いして間違った事を書いている場合がありますのであらかじめご注意願います。
 このブログを参考にしたら機器が壊れたや、動かないけどどうしたらよいなどの苦情や質問などをいただきましても対応できませんのでご了承ください

注意

 ガス警報の試験を行うとガス警報器はもとより、連動した機器が警報を発したりガスが止まる恐れがありますので、現地の状況を十分理解し対応を講じた上で試験を行う必要があります。
 実際の作業には資格が必要なものがあります。

ガス警報器を見てみる

 今回は主に有電圧出力型の都市ガス警報器を見てみます。
私の知っているメーカーだと、新コスモス電機・矢崎・パナソニック富士電機があります。富士電機は2021年3月で製造を終了しています。
 ガス警報器はガス検知部が経年で特性変化が起こるため、5年での交換をお勧めしています。

新コスモス電機 XW-205G(廃番品)

 新コスモス電機のXW-205Gです。ガス漏れ警報とCO警報に対応しています。

新コスモス電機のXW-205G

 おなじみのUFOみたいな円盤に電源・ガス・COの表示灯と警報停止スイッチが付いています。警報停止スイッチ横のシールにはガス警報試験にはライターガスを使わずスポイトの試験を行うようにスポイトの絵が描いてあります。

新コスモス電機 XW-815K

 新コスモス電機のXW-815Kです。
ガス漏れ警報とCO警報と火災警報(定温式)に対応しています。

新コスモス電機 XW-815K
新コスモス電機 XW-815K

 ガス漏れ警報・CO警報に加え火災感知器の機能も有しています。

矢崎エナジーシステム YP-768

矢崎 YP-768の箱

 矢崎エナジーシステムのYP-768の箱だけです

なんとなくXW-815Kに似ています。
ガス漏れ警報試験に、ガスライターは使用してはいけないことが書いてあります。

富士電機 KN-60KA(廃番品)

富士電機の KN-60KAです
ガス漏れ警報とCO警報に対応しています。

富士電機 KN-60KA

断面の写真を見るとわかりずらいですが、約1mm隙間が開いています。ガス警報器取り付けベース(パナソニックSH5900)の中央部の突起が1mmあるためです。

パナソニック SH13833(廃番品)

パナソニックのSH13833です。
ガス漏れ警報とCO警報に対応しています。

パナソニック SH13833

昔からあるレトロな感じの外観です。
むき出しの緑と赤のLEDが装備されています。

パナソニック SH1275  (LPガス警報器)

 LPガス用のガス警報器です。
LPガスは空気より重いので床に近いところに設置します。
設置高さは床から30cm以内、ガス器具やコックの最も遠いところから水平距離で4m以内に設置します。
新コスモス電機のXH-628GPになんとなく似ています。仕様は違いますけど。

SH1275 LPガス警報器

コンパクトな外観です。金具を付けて、壁掛け取付します。
有電圧出力と、警報時の接点出力の2つの出力があります。

SH1275 裏面

裏面から見るとガス検知素子が見えます。
試験用のガス(SH13717301)はライター型の容器に入っています。

都市ガス警報器ベースを見て考える

 都市ガス警報器を天井に取り付けるためには欠かせない取付ベースです。
ガス警報器は5年での取替をお勧めしていますが、ベースについては10年の目安があります。

パナソニック SH5900

パナソニック SH5900

パナソニックのSH5900です。手元にある標準的なものはこれだけです。
一番左の写真のベースの穴の形を見てみると左上と右下は長孔になっています。これは有電圧の信号出力をする電極のためのものです。ガス警報器側は丸い棒になっています
右上と左下の長孔は端の部分が四角と三角になっています。これはAC100Vを給電するためのものです。
この形状になっているため、ガス警報器は一つの方向でしか、はめ込むことができないようになっています。取付の際にははめ込んで時計回りに回します。

ベースの互換性について考える

富士電機のKN-60KAの所で、ガス警報器とベースの間に1mmの隙間があると書きましたが、接続の互換性は大丈夫なのだろうかと疑問がわきました。

なぜ1mmの隙間ができるのかと言うと、ガス警報器のベースの真ん中あたりに小さな丸い1mmの突起が2個あります。対して富士電機のガス警報器は電極面が平らになっています。ですのでこの1mm突起により隙間ができます。
では他のメーカーはと言うと、この突起が当たる部分にどれも直径約19mm、深さ約1.6mmの窪みがあります。この窪みに1mmの突起が収まるため隙間なく取り付けられるようです。

また、ガス警報器の電極棒の長さが富士電機のこの機種は8mmあります。
対して、新コスモス電機・パナソニックの物は電極棒が7mmとなっています。
ですので、富士電機の物は同じベースで取付ができるようになっています。

なんでこんなことになっているのか不思議ですね。

尚、新コスモス電機はガス警報器の取付ベースはパナソニックのSH5900を使うように案内されています。

矢崎エナジーシステムはYA-100という取付ベース(ガス警報器用引掛けシーリング)
となっています。突起部分の形状はパナソニックと異なっていますが、同様の機能と思われます

富士電機はKM-60B(廃番品)と言うベースです.KM-60B仕様書
説明の絵を見ると突起が2個あるパナソニックのものに見えますが、実際には中央に丸い比較的大きなドーナツ状の突起があります。

富士電機 KN-60KA(廃番品)と新コスモス電機XW-205G(廃番品)を見比べてみる
KN-60KAとXW-205Gを見比べてみる

 富士電機のKN-60KA(左側)と新コスモス電機のXW-205G(右側)を見比べてみます。
表面(左の写真)は丸いフォルムでそれぞれのメーカーの特色が出ています。
裏面(写真中央)はベースに取り付ける足(電極)が両者同じように伸びています。
ベース取付面同士をくっつけてみました(右の写真)。写真ではわかりにくいですが、足の長さはKN-60KA(下側)に比べてXW-205G(上側)の方が少し短いです。XW-205Gの丸い足がKN-60KAに届いていないのがわかりますでしょうか。

【実験】富士電機のKM-60B(廃盤品)にKN-60KB(廃盤品)と新コスモス電機のXW-205G(廃盤品)を取り付けてみる。
富士電機 KN-60KB と KM-60B

写真の左はガス漏れ警報器取り付けベース富士電機のKM-60Bです。写真中央は富士電機のKN-60KBを取り付けた様子です。僅かに隙間が開いています。写真右はKM-60Bに新コスモス電機のXW-205Gを取り付けた様子です。ベースの輪っかがガス警報器の丸い窪みにはまっているようでぴったりとくっついています。

ガス警報器の電源も入りまして、接続したインターホンも通常状態となりました。

注意:実験では富士電機のベースに新コスモス電機のガス警報器の取付を行いましたが、指定品以外の組み合わせの動作を保証するものではありません。各機器の指定取付ベースを使用してください。

ガス警報器ベース共通化の動き

ガス警報器のベースは各社で見た目の細かいところが違いますが共通化の動きがあるようです

電気的仕様についてみてみる

電気的な仕様はガス警報器工業会とインターホン工業会の間で取り決められているそうです。

3段階有電圧出力
 1.監視時 DC6V (5~6V)
 2.ガス警報時 DC12V (11~15v)
 3.CO警報時 DC18V (18~27V)
 4.トラブル時 DC0V (0~3V)警報器電源断、断線など)
ガス警報器工業会ガス警報器技術史より

外部出力付きガス警報器ベースを見てみる

 ガス警報器の警報をインターホン親機に有電圧で出力する機能に加えて、オープンコレクタ出力によりマイコンメータと連動してガスを止めることができます。
 警報出力はガス警報器から出るのではなく、ガス警報器のベースにマイコンメータ連動用出力回路を加えたもの(新コスモス電機OC-5a矢崎エナジーシステムのYSC-25)があります。
また、壁付の物(新コスモス電機 OC-4N都市ガス用+OU-16、新コスモス電機 SM-1)や、マイコンメータに取り付ける警報アダプター(新コスモス電機OC-4Ma)、などがあるようです。

OC-5aの取付説明書
OC-5a取付の様子

OC-5aは2段階式もしくは3段階式の有電圧型ガス警報器に対応しています。マイコンメータへの信号出力はフォトトランジスタオープンコレクタ出力でガス警報時とCO警報時にONになります。信号出力遅延時間は45秒です。

新コスモス電機 警報器アダプターOC-7T(廃番)

左:新コスモス電機 OC-7T 右:SH5900

新コスモス電機の天井付け警報器アダプターOC-7Tです。ガス警報器のベースに警報器アダプターが内蔵されており厚みが増しています。警報時にマイコンメータへオープンコレクタ出力がONになります。信号出力遅延時間は60秒です。
古い機種のようで表面がひび割れています。電極の接触不良による誤動作が起こることもあります。

OC-7Tの出力

故障断線時やガス警報器が取り付けられていない時にも遅延時間後ガスを止める出力(オープンコレクター出力)がされます。写真左はガス警報器を取り付けずに電源を入れた状態で出力はされていない状態、写真右は電源を入れて60秒後に出力がされた状態です。
ですので、OC-7Tが設置されている場合(ベースの横にラベルが貼ってあります)ガス警報器を取り付けていないと、ガスが使えなくなります。
OC-5aなど現在発売されている機種が、ガス警報器の故障時(未取付時)も出力されるのかは未確認です。

OC-7Tの内部

松下電工 SH599091 警報器アダプタ(廃番)

左:松下電工 SH599091 警報器アダプタ 右:SH5900
SH599091の外観、内部
SH599091の基盤

松下電工のSH599091です。古いもののようで資料は出て来ませんでした。東邦ガス向けの製品のように見えます。リードリレーを用いた接点出力式のようです。
現在はマイコンメータへの接続の場合消防法上の制約でオープンコレクタによる無電圧出力となります。
(参考文献:ガス警報技術史 第一次改訂版 P.13)

ガス警報器の動作試験

 注意:警報の試験を行うとガス警報器はもとより、連動した機器が警報を発したりガスが止まる恐れがありますので、現地の状況を十分理解し対応を講じた上で試験を行う必要があります。

ガス警報器の動作試験を行うためにはガスが必要になります。
以前はガスライターのようなものをガス警報器の試験口に近づけて液化石油ガス?を噴射していましたが現在は禁止されている製品がほとんどと思われます。活性炭フィルターが目づまりを起こすと聞いたことがあります。
 実際に警報を出すにはスポイト(新コスモス電機 TT-12)による試験方法、加ガス試験器(新コスモス電機 EG-20)による試験が可能と思われます。

ガス警報器の試験

 スポイト(写真左の下側)による方法はKN82Eの説明書に詳しく書いてありますが、実際にやってみると何度もチャレンジしてやっと警報が出るような感じでした。
 加ガス試験器EG-20(写真中央と右は充填用ガス)を用いると簡単に警報は出せますが、機器が大きいです。

他にXW-815Kの説明書にガスはんだごて状の試験治具(新コスモス電機 TT-11)を用いた方法もあるようです

外部機器との連動試験

 一部の機種には外部機器との連動試験モードがあります。
電源を入れ直して、初期動作終了後(機種にもよるが30秒から60秒程度)に3~5秒程度警報停止ボタンを押し続ける方法です。

連動確認モードで警報音鳴動と警報電圧が出力されます
マイコンメーターを見てみる
マイコンメーターの表示灯点滅

連動試験を行ったときマイコンメーターの赤ランプが点滅していてガスが遮断されています。

このままではガスが使えませんので、ガス漏れでない場合は復帰手順で復帰をします。
注意:ガスが使えるのに点滅している場合やガスくさい場合はガスが漏れている疑いがありますので、ガス会社へ連絡してください。

マイコンメータの電池が切れた場合などで、点滅していないこともあります。

ガス遮断 復帰手順の例

ガス器具を止めガスレンジの元栓を締めすべてのガス機器を止めます。
マイコンメーターの元栓は開けたままです。)
写真左の黒いキャップを左に回して外します。
キャップを外したところに現れる復帰ボタンを奥まで押し込みすぐに離します。
黒いキャップを元に戻します。
再びランプは点滅し始めます
そのまま約3分待ちます
3分後に点滅が止まっていればガスが使えるようになります。

アイホン VM(VMK)にガス警報器を接続する

 アイホンのマンション向けインターホン親機にガス警報器を接続します。
 接続できるガス警報器は有電圧出力型の物だけで、移報接点出力型(パナソニック SH13929など)は接続できません。

VM-RMUのラベル

左のラベルに ガス警報器の接続検知器は 1個、ガス漏れ警報の、ガス標準遅延時間は0秒か45秒の表記があります。
また、右のラベルにはG+G-入力信号として、ガス漏れの平常時は6V、検知時は12V、線路故障は0V、不完全燃焼の検知時は18Vと明記されています。

断線警報(ガス警報器の停電)と通常状態

アイホンVM ガス断線警報(左)と通常状態(右) 

インターホン親機がガス警報器の異常を検知すると、警報音「ピー」の繰り返しと画面が出ます。画面には「ガス警報器に異常発生。配線または警報器を確認してください」と表示されます
30秒経過するとドアホンの点滅鳴動と管理人室でガス機器未接続の表示と「ピー 〇〇〇号室の配線を確認してください」のメッセージが流れます。
住戸側は正常な状態に戻れば自然復旧します。

ガス機器未接続の表示

 通常ガス警報器からは通常 約6Vが出力されていて、インターホン親機はこの電圧が来ていればガス警報器は正常であると判断します。接続には極性があり逆に接続してしまうと異常と判断します(写真左と中央)。

普段の使用時の異常。(ブレーカー関連)

 普段使用中に警報が出た場合、良くあるのがガス警報器が接続されているブレーカーが落ちた場合です。台所にある電気調理器などとガス警報器が同じ回路の場合、電気の使い過ぎでブレーカーが落ちるのと連動して警報が出ることとなります。
ガス警報器の電気が落ちることにより、インターホンがガス警報器の存在を確認できなくなり警報を発します。
 (設備によっては警備会社が駆けつけることもあります。)

 まれなケースではありますが、未入居などで(主幹)メインを含めすべてのブレーカーが落ちている状態で、スマートメーターの電気を入れた場合に、インターホンのみ一時側から電源を取っているためにガス断線警報がでたなんてことも起こるかもしれません。

ガス断線警報の修理(ガス警報器の接触不良)

 ガス警報器のベースとの接触不良が起きた場合にも警報となります。ガス警報器のベースとはガス警報器の電極棒とベースの電極板が接触して通電しています。酸化(サビのようなもの)はしにくい素材と思いますが、経年劣化で接触が悪くなると警報が出ることがあります。
また。
ガス警報器を交換した後しばらくして接触が悪くなって警報が出ることもあるようです。
この場合はガス警報器のベースの交換を行うのが良いと思います。交換はガス会社などで行います。
ベースにガス遮断と連動する特殊な回路が入っている場合は同様のベースと交換する必要があります。(OC-7T、OC-5a、YSC-25など)

 テスターでインターホン親機の端子で正常に6Vがきているか確認します。

古い機種のインターホンの場合の配線障害(VH・VG)

 比較的新しいものだと、ガスまたは火災の表示灯が点灯して「ピー 配線を確認してください」のメッセージが流れるものがあります。(VH-3KVTなど)
 古い機種のインターホンの場合、配線の障害として「障害」ランプが点灯表示されますが、火災報知器の配線異常なのかガス警報器の配線異常なのかどちらか判断がつかないものもあります。(VG-4KTなど)
アナログテスターで火災報知器の感知器回路の抵抗を測ったり、インターホン内部のガス接続端子でガス警報器からの電圧が来ているかを測定したり、現在復旧中であればガス警報器を少し揺すったり僅かに回転させてみてどちらの異常か切り分ける必要があります。

 

施工時の異常
ガス警報器用ベース 左:正常 右:間違い

 ガス警報器のベースのふたには向きがあります。側面の筋を合わせるとしっかりとフタをはめることができます。逆にはめて無理やりねじを締めると壊れます。また、逆にはめた状態で、ガス警報器を取り付けても結線があっていれば動作しません。ガス警報器の爪の形状で1方向でしかはめ込むことができないようになっているためです。

 インターホン親機のガス警報器接続端子には極性があります。逆に接続しても、異常として警報が出ます。(少し文章の上の方にある「アイホンVM ガス断線警報(左)と通常状態(右)」の写真の左と中央を参照)

 配線が途中で切れていても警報が出ます。

ガス警報・換気警報

有電圧出力警報器の試験

ガス警報器の機種にもよりますが、実験に使用した新コスモス電機のXW-205Gは電源リセットして30秒のウオーミングアップが終わった後、警報停止ボタンを5秒ほど長押しすると実際の警報を出すことができます。
警報動作は1分間続き自動終了します。警報動作中はガス警報の12VとCo警報の18Vを5秒ごと交互に出力します。途中でボタンを押すと終了します。
なお、1回押しだと簡易試験が始まります。

アイホンVMでの換気警報、ガス警報の表示

インターホン親機から「ピポピポ 窓を開けて換気をしてください」のメッセージが流れます
約30秒後ドアホンから警報音が流れ出し、管理人室に「〇〇〇号室の空気が汚れて危険です」のメッセージが流れます。
ガス漏れ警報については、インターホン親機の初期設定が45秒遅延する設定になっているので設定により
約45秒後「ピピピピピ ガス漏れです」
管理人室で「〇〇〇号室でガス漏れです」のメッセージが流れます。

管理人室親機での表示

設定確認表示

アイホンVM ガス設定確認表示


ガス警報器が正常に接続されているにもかかわらず、警報器なしの設定をしていると「ピー 設定を確認してください」のメッセージが流れ続けます。警報音停止ボタンで止めることができます。
この状態でもガス警報器が作動すると通常動作をするようです。

 正しい設定にすると警報は復旧します。

ガス警報器交換の際には

 ガス警報器を交換する際には、アイホンだと機種によって異なりますが、ガス警報器の接続有り無しの設定スイッチが通話釦の下にあるので、無しにして交換します。警報音が鳴りますがそのまま交換します、交換が終わったら有に戻します。(警報遅延時間内なら大丈夫という人も居そうですが、説明書に準います)
設定を変えずに交換すると、管理人室に警報が入る場合があります。

マイコンメーター連動の場合はガス閉止の遅延時間内に交換します。

 パナソニックの場合、機種によって異なりますが右横の化粧枠を外し、ガス機器異常設定スイッチをON(右)(警報しない)にします。警報音が鳴りますがそのまま交換します。ガス警報器の交換が終わったら、OFF(左)(警報する)に戻します。

ディップスイッチの変更は確実に!〜部屋が呼べない障害発生〜

 パナソニックの場合住居番号設定スイッチと同じ並びにガス警報のディップスイッチが有るものがあります。設定スイッチを変えるときに、誤って部屋番号を触らないように注意願います。
集合玄関機から呼び出しできないという事で行って色々調査した結果、部屋番号が変わっておりほかの部屋と重複していたことがありました。

さいごに

 インターホンの付帯設備によく出てくる都市ガス警報器を見てみました。
 インターホンから何かわからないけど警報が出ているという事で呼ばれることもあり、ガス警報器ベース(OC-7T)が原因の場合はガス会社での対応を案内させていただいています。

このブログを書いていると株式会社サイサン(埼玉酸素販売所)TVCMラジオCMが脳内再生されてましたw。(※リンク先は音が出ます)

時代の流れで機能もどんどん進化してきているようでこの先も楽しみです
 長文見ていただきありがとうございます。



2023/02/23/161616

sasukedog.hatenablog.jp

sasukedog.hatenablog.jp

sasukedog.hatenablog.jp

【備忘録】アイホン VM(住戸用)とVMK(共同住宅用)の火報警報動作のおぼえ書きと修理

はじめに

 集合インターホンの火災報知時の動作について簡単に書き記します。
集合インターホンの工事にはつきものの火災報知器です。
住戸用と共同住宅用でも動きが違います。
特に共同住宅用の動きが良くわからない部分があるので、動作を確認しながらおぼえ書しておきます

おねがい

 ブログのこの記事は私が疑問に思ったことを自身の備忘録として書いているものです。正確な情報を書くことを心がけていますが、経験が浅いこともあり勘違いして間違った事を書いている場合がありますのであらかじめご注意願います。
 このブログを参考にしたら機器が壊れたや、動かないけどどうしたらよいなどの苦情や質問などをいただきましても対応できませんのでご了承ください

注意

 火災警報の試験を行うと、連動した機器が警報を発したり起動したりする事がありますので、現地の状況を十分理解し対応を講じた上で試験を行う必要があります。
 実際の作業には各種資格が必要なものがあります。

アイホン VM(住戸用受信機)

接続

 インターホン親機のSL・SC端子に感知器を直接、もしくは遠隔試験付きの中継器(SL・SC・ST・STCを接続)を経由して感知器を接続します。
感知器の終端には4.7KΩ(ニッタンの場合にはCRE1-A 青色)の終端抵抗を接続します。

 持論ですがSは集合住宅(Syugou jyutaku)の頭のS、なのでSLは集合住宅のライン(Line)、SCは集合住宅のコモン(Common)、STのTは発信機電話のTelではなくTestのTで集合住宅のテスト、STCは集合住宅のテストのコモンじゃないのかと考えています。正解は調べてもたどり着きませんでした。そういえばPとかUって何の頭文字なんでしょうね?

動作

 インターホン親機が感知器からの火災信号をを受信すると、画面に赤い背景に家が燃えているピクトグラムが表示され、即火災警報が鳴ります
男性の声で「ピンーポー ピンーポー ピンーポー 火事です火事です。火災が発生しました。 安全を確認して避難してください」を2回繰り返し「ピューイ ピューイ ピューイ」と言うスイープ音が流れます。
この動作を繰り返します。

 インターホン親機のの警報音は[警報音停止]ボタンを押すと停止します。

 管理人室親機に部屋番号と火災警報が通報されます。

 感知器が復旧すると、自然にインターホン親機も復旧(音声・画面)します。
警報音を停止していない場合でも復旧します。

アイホン VMK(共同住宅用受信機)(-Hを除く)

接続

  インターホン親機のSL・SC端子に感知器を直接、もしくは遠隔試験付きの中継器(SL・SC・ST・STCを接続)を経由して感知器を接続します。
感知器の終端には4.7KΩ(ニッタンの場合にはCRE1-A 青色)の終端抵抗を接続します。
 インターホン親機のJL・JCに住棟受信機の該当する感知器回路L・Cからの配線を接続します。該当回路の終端には住棟受信機の指示された終端抵抗(10KΩやほかの抵抗値、ニッタンの場合には黒頭に緑のリード線のCREなど)を接続します。
 インターホン親機のB・BC(入力極性あり Bに+、BCにーを接続)には住棟受信機のベル線を接続します。
ダイオード付きのベルを接続するイメージで、極性があります。

火災感知器作動状態

VMKの画面 左:感知時の画面 右:ドアホン

 インターホン親機が感知器からの火災信号をを受信すると、画面に「火災感知器作動」の画面が出ます。
ドアホンの警報表示灯が点滅します。
女性の声で「火災感知器が作動しました。確認してください。」の音声が繰り返されます。(ドアホンからは流れません)
感知器からの火災信号が約10秒以内に復旧すると、「火災感知器作動」画面は消えて自然復旧します。

[警報音停止/復旧]ボタンを押すと音声が止まりますが画面は出たままとなります。
感知器からの火災信号が復旧していると確定釦が押せるように約2分間状態を保持した後自然復旧します。
画面が出ている間に[火災確定]釦を押すと(出て10秒以内でも)、火災警報動作に移ります。

火災感知器作動状態から、[警報音停止/復旧]ボタンを操作せず2分間(初期設定値)感知器からの火災信号が停止していても、継続した場合でも火災警報動作に移ります。
[警報音停止/復旧]ボタンを操作して音声が止まった状態でも感知器からの火災信号が継続していると火災警報動作に移ります。

火災警報動作

火災警報画面 左:インターホン親機 右:管理人室親機

 インターホン親機が火災警報動作に移行すると、画面に赤い背景に家が燃えているピクトグラムが表示され、火災警報が鳴ります
男性の声で「ピンーポー ピンーポー ピンーポー 火事です火事です。火災が発生しました 。安全を確認して避難してください。」を2回繰り返し「ピューイ ピューイ ピューイ」と言うスイープ音が流れます。
この動作を繰り返します。

 管理人室親機に部屋番号と火災警報が通報されます。

 火災信号が継続していると、[警報音停止/復旧]ボタンの操作で音停止は出来ますが復旧はしません。
住棟受信機を復旧しても、復旧しません。

 火災信号が復旧していると、[警報音停止/復旧]ボタンの操作で復旧します。
(火災警報動作時にすでに[警報音停止/復旧]ボタンを押して警報音を停止していると自然復旧します)
[警報音停止/復旧]ボタンを操作しなくても、火災信号が復旧していれば住棟受信機の復旧操作でもインターホン親機が復旧します。
動きのイメージとしては、インターホン親機が自己保持型の感知器のような振る舞いで、火災感知状態から復旧していても火災信号を保持し、インターホン親機・住棟受信機どちらが復旧操作をしても復旧するイメージかと思います。
(住棟受信機が接続されていなくてもインターホン親機は火災動作します。)

VMKのJL・JCを住棟受信機接続時のイメージ。左:復旧中 右:警報中

JL・JCに住棟受信機を接続したイメージ写真です。
インターホン親機の火災警報で火災受信機の警報動作します。
感知器回路は復旧中28.6Vですが、警報動作中は6.5Vとなりまして、警報時完全にショートしているわけでは無いようです。

近隣火災警報動作

 インターホン親機が平常時に住棟受信機からの地区音響ベル鳴動電圧をインターホン親機のB・BCに印加すると、近隣火災警報動作に移ります。
B・BCには極性があり、Bに+、BCにーを接続しないと動作しません。(逆に接続しても壊れたことは今のところないです。)

 
男性の声で「ピンーポー ピンーポー ピンーポー 火事です火事です。この近所で火災が発生しました。 安全を確認して避難してください」を2回繰り返し「ピューイ ピューイ ピューイ」と言うスイープ音が流れます。
この動作を繰り返します。
[警報音停止/復旧]ボタンを押すと報知音は停止します。
住棟受信機からの信号が停止すると、火災表示が復旧します。

受信機の地区音響装置の電圧

出火階・直上階警報?

近隣火災警報施工時のワンポイント動作確認
通信先が警報発報したため強制終了しました。

 インターホンの火災動作試験時にJL,JCの試験は、実際に感知器を加熱して火災確定釦を押し住棟受信機が正しく作動するのか試験できます。住棟受信機にて該当回路の断線警報が出ていないのかも確認します。
 近隣火災警報を動作させるB,BC入力の接続や極性が正しいのか試験する場合、全戸終わってから試験をするのも必要ですが、特に更新工事の場合は各戸で工事をした場合にも確認をした方が間違いを気づきやすいです。
少なくとも同一フロアでほかの住戸が更新工事をしていない状態で、管理人室と試験する住戸を通話状態にし、試験住戸の該当する地区音響を鳴動させた場合、管理人室親機の画面に強制終了のメッセージが表示されて(写真参照)強制的に切断されて、インターホン親機側は警報動作に移ります。
試験する住戸の火災警報の後の流れで試験する場合、インターホン親機の火災が復旧している必要があります(加熱した感知器が復旧するのを待つ)。住棟受信機の地区音響は停止しておき火災警報状態のまま復旧させずにおいておきます。
各戸で試験する場合住人の方の迷惑に極力ならないように1~2秒ほど住棟受信機の地区音響を鳴らして管理人室との通話の切断と火災表示の確認をします。
試験をしたら、管理人室親機と再度通話状態にし動作が正常だったのかの確認を行います。作動しなかった場合、地区音響を鳴らしてもらいテスターでの確認が必要です。
(施工時の動作確認時に正しく作動するのか・極性が合っているかの確認の目安になりそうです。)

 接続を間違うと次の部屋以降で近隣火災警報が鳴りっぱなしになる場合があります。
次の部屋に送るB端子の配線のところにJL(火災を検知するためのDC24Vが出ている)を接続するなどの誤結線の場合などです。
警報が鳴っている部屋をいくら調べてもおかしく無く、その手前で施行した部屋の誤結線となかなか気付かないこともあるようです。

非常電源での動作時

非常電源での動作時、電源灯が消えています

 AC100V電源が切れて、インターホン親機のDC+/DC-の端子に接続された非常電源のDC24Vで動作している場合、AC100Vで動作しているときと同じように火災を監視しています。
火災を受信しても画面は作動しませんので真っ暗なままですが、インターホン親機の音声報知はAC通電時と同じです。
住棟受信機への火災報知は行われます。
ただし、管理人室親機への火災警報の通知は行われませんし、管理人室親機などとの通話もできません。
遠隔試験も同じく住棟受信機への報知のみです。
近隣火災警報は作動しません。

インターホン機能は動作しませんので、ドアホンのボタンを押しても呼び出し通話できません。

部屋番号設定を間違えていたら ~システムリセット~

施工時に部屋番号を間違えていたなんて言うことが起こることがあります。
住戸用ならAC100V電源を切って、部屋番号を修正している人もいるでしょう。
共同住宅用はAC100Vの電源スイッチを切ってもDC24V電源でも動作しているようで、AC100Vに加えて、DC24Vも落とさないと部屋番号の修正が反映されません。
それよりは単純にリセットボタンを押すだけで行けるようです。再起動に35秒ほどかかります

リセットボタン 中央右寄り

VMXではわかりませんが、以前の機種で部屋番号を間違えて設定したために特定の部屋の呼び出しができたりできなかったりしたことがありました。
例えば102号室(幹線系統2)なのに101号室と設定してしまい、101号室が幹線系統2に記憶されます。間違いに気づいて102号室に変更します。102号室の呼び出しは問題ありません。本当の101号室は幹線系統1に接続されています。
この時集合玄関機から101号室を呼び出したときに、制御装置の系統1と系統2両方に101号室が記憶されているために、系統1の101を呼び出すこともあれば、系統2の101を呼び出すこともあり、呼び出せたり呼び出せなかったりと言う症状となると聞いたことがあります。

部屋番号が間違っていたら部屋番号修正後、制御装置のシステムリセットをするとこの状況の場合治るようです。

部屋番号の設定が異常です。設定を確認してください。 と出たら
部屋番号の設定が異常です。設定を確認してください。


 よくあるのが、部屋番号を設定せずに電源を入れた場合です。
部屋番号は設定してるよ!と言う場合でも、DC電源などを接続してから後で設定した場合も考えられます。どちらも部屋番号未設定の状態となっています。
落ち着いて部屋番号設定を確認した上で、通話釦をめくったところにあるリセットボタンを押してみましょう。

非常電源端子が外れたら

非常電源端子が外れたら

 非常電源端子の推奨線径は1.6mmとなっています。
差し込むときにはボタンを押しながら出ないと入らないこともあります。色分けのために1ブロックずつ端子を組み合わせているのですが一番端は取れやすくなっているようです。
これを無理に戻そうとすると壊れると思います。
 カバーを外して基盤を取り出し、赤い樹脂の小さな白い押釦を浮かせてヘアピン型の金具を奥まで押し込み、基盤にはんだされている金具の板を赤色側のヘアピンの金具と樹脂の間にひねりながら差込みバネの力を発生させるようにしてDC-の白色の端子台にはめ込みます。
という事をすれば元に戻りそうですが、メーカーに任せましょう。

 端子台やディップスイッチなどでおなじみのメーカーECEのETBM50の仕様書を見てみますと、WireRageは26~14AWGとなっていますので、0.4mm~1.6mmですので1.2mmや最大1.6mmは使用できますが、2.0mmのような太い線は使用できません。
2.0mmなど太い線の場合は1.2mmなどの細いFP線(耐火線)で配線を延長して接続します。

感知器断線警報

 感知器の断線が起こると、インターホン親機から「ピーー ピーー」音が繰り返されて画面に感知器 配線異常と表示されます。(写真左)またドアホンの表示灯が点滅します。VMの場合ドアホンが30秒後に鳴動を始めます。VMKの場合ドアホンは鳴動しません。
また、管理人室でも「〇〇〇号室配線を確認してください」のメッセージが繰り返されます。(写真中央・右)

火災感知器 配線異常報知

終端抵抗器

配線異常の検知には終端抵抗器が使われています

写真右の上は、パナソニックのインターホン用の終端抵抗器で3KΩです
右の下はアイホンのインターホン用終端抵抗器で4.7KΩです

左はアイホンのインターホン用ですがニッタンの感知器を使用する場合に使われる CRE1-Aです。

 ほかの機種ですとドアホンからも「ピー 配線を確認してください」のメッセージが流れ続けることがあります。
この内容だけだと火災感知器の配線異常なのか、ガス警報器の配線異常なのかは判断つかないと思われえます。

終端抵抗器は感知器の最後に

 一般的に遠隔試験機能付き感知器の配線は遠隔試験機能付きの中継器(ドアホンに内蔵されている場合もある)よりAC0.9-2Cで一筆書きで行い、終端抵抗は最後の感知器に取り付けるようになります。遠隔試験機能付き中継器からインターホン親機まではAE0.9-4Cが必要です。中継器が誤動作しても火災警報(非火災報)となります。原因がわからない誤報の場合中継器を疑うこともあります。
 遠隔試験機能が無い昔の仕組みの場合は、インターホン親機から直接感知器に接続し、最後の感知器からドアホンまでさらに配線して、ドアホンのF・F端子(リード線)に終端抵抗とともに接続します。導通試験ができるようになります。試験用のスイッチやリードスイッチを操作すると火災警報の試験できます。スイッチが誤動作しても火災警報(非火災報)となります。原因がわからない誤報の場合リードスイッチを疑うこともあります。


一般的な火災報知設備だと発信機・表示灯・ベルが収納された総合盤もしくは受信機から感知器へAE4芯の配線がスタートして、各感知器を渡ってまた総合盤へ帰ってきて終端抵抗を取り付ける事が一般的かと思います。インターホンは少し工法が違うようです。
 詳しくは使用する機器の施工説明書を確認ください。

古い機種のインターホンの場合の配線障害(VH・VG)

 比較的新しいものだと、ガスまたは火災の表示灯が点灯して「ピー 配線を確認してください」のメッセージが流れるものがあります。(VH-3KVTなど)
 古い機種のインターホンの場合、配線の障害として「障害」ランプが点灯表示されますが、火災報知器の配線異常なのかガス警報器の配線異常なのかどちらか判断がつかないものもあります。(VG-4KTなど)
アナログテスターで火災報知器の感知器回路の抵抗を測ったり、インターホン内部のガス接続端子でガス警報器からの電圧が来ているかを測定したり、現在復旧中であればガス警報器を少し揺すったり僅かに回転させてみてどちらの異常か切り分ける必要があります。


感知器断線警報や誤発報の修理

 断線警報や誤報の修理に伺うこともあります。
2人以上で伺います。
基本的にアナログテスターの抵抗レンジを用いて行います。一般的なデジタルテスターでは細かい変化がわかりにくいです。
 アナログテスターにワニ口クリップを取り付けて、受信機から取り外した配線を接続します。
手で押さえていると針の変化があった場合に手の押さえが悪かったのか、実際に現地で何かが起きたのか判断がつかなくなります。

火災報知器 誤動作調査時のテスター例
火災報知器 誤動作調査時のテスター例 その2

正常な状態であれば4.7KΩを指します。

私の場合インターホン以外でもこの方法で行います。終端抵抗が10KΩであれば正常な場合10KΩを指します。
ニッタンの場合、CREを一時的に取り外して10KΩの抵抗に取り換えるなどの工夫をするのも良いかもしれません。

 インターホン親機のSL・SCから配線を抜きアナログテスターと繋ぎます。この時インターホン親機からは断線警報が発されますので、別に用意した終端抵抗を接続するか電源を落とします。
 アナログテスターで抵抗値を測定します。アイホンのインターホンでニッタン以外は4.7KΩの抵抗値なら今は正常です。それ以外の抵抗値の場合、終端抵抗自体が湿気などで腐食していて抵抗値が高くなっていた事がありました。
 現在は正常や原因がよくわからない場合は、2人必要ですが、アナログテスターを見る人と感知器ベースの配線の接触不良がないか、接続部分の配線を確認する人とでテスターの針の変化がないか確認しながら調査します。
施工時は正常でも配線がしっかりと感知器ベースに接続されていないと数年後に異常が出ることもあります。引っ張ると簡単に抜けることもあります。
リード線を圧着する場合で、細いヨリ線とAE線をCEで圧着しており一見大丈夫そうに見えていた場合で、ヨリ線を引っ張ると抜ける場合もありました。CEを差し込むときにヨリ線が穴に入らず取り残されたままAE線のみ圧着されていたようです。

これでもわからなければ、配線自体に不良がないか感知器間の配線を調べていきます。

 感知器ベース自体の腐食で異常が出たケースもありました。

 誤報の場合で、両端の感知器を外して配線だけにしたにもかかわらず、誘導電圧が測定されたレアなケースもありました。この時は苦労して配線を引き換えました。
 誤報の場合で配線をボードを止めるネジで地絡している場合もありました。
 誤報の場合で感知器自体が俊敏に反応する場合もありました。
 誤報の場合で遠隔試験機を接続する中継機が結果悪かった事があります。中継機を交換したら誤報が無くなったパターンです。
遠隔試験機能が3線式の場合はとりあえず中継機の配線をスルーで様子見して、2線式の中継機へ交換とその住戸の全ての感知器を2線式へ交換する必要があります

 インターホン親機自身の不良は直接終端抵抗を接続して単独で確認するくらいかなと思います。
 インターホン親機の基盤のハンダ部分にG様が蠢いていたこともありました。😰

 ドアホン内での断線

 屋外に面しているドアホン内は湿気や幹線道路沿いだと車の排気ガスなどで腐食が起きやすくなる傾向があります。
ドアホン自体の基盤が腐食する場合もあるようですし、配線が断線したりショートすることもあります。

 配線の緑青(ろくしょう)

感知器線の緑青

 まれに感知器の断線警報が出るという事で伺いました。伺ったときは正常状態です。
ドアホンを開けると案の定、感知器の配線に緑青が吹いています。緑青は銅のさびです。
配線を剥(む)くときにカッターナイフを使用してボックス内ギリギリの所で電線の外皮の外周にくるりと回して剥くと手早く作業できて綺麗に見え収まりが良いのですが、中の単線の赤や白などの被覆に切れ込みが入る事があります。このわずかな切れ込みから長年にかけて結露や湿気の水分や酸素などにより酸化が進み緑青が発生し銅線を蝕み断線となるようです。
 写真の配線は赤色の線を引っ張ると何の抵抗も無く根元でぽろっと取れました。この状態で良く動いていたものです。


感知器線の断線2

違う物件ですがこちらは感知器線とSL SC ST STCの配線も腐食しています。引っ張ると青と茶色の線はぽろっと取れました。
配線の中まで黒く腐食していますのでカッターナイフなどでエナメル線の表皮を削るように黒ずんだ部分をはがしていき銅のキラキラした部分を出します。
新しい配線とはんだ付けで確実に接続し、自己融着テープで防水処置しビニールテープで保護します。
配線を修復すると動作は正常に戻りました。

今回は断線警報だけでしたが他の物件で、この状態で雨水が入り込み火災警報が出た事例もあります。
また外壁の高圧洗浄で水がドアホンボックスに入り込み、同様に配線のカットに水が入り込み火災が作動し呼ばれた事例もあります。


 終端抵抗の腐食(パナソニック)

パナソニック用 終端抵抗 3KΩ 1W

こちらはパナソニックのマンションインターホン用の終端抵抗で、写真の物はロゴマークからして帝国通信工業の酸化金属皮膜固定抵抗器 RSM1FB と思われます。
抵抗値を測定すると3KΩで定格電力は1Wです。

終端抵抗の腐食

こちらは感知器への配線が4芯でされており、感知器を渡り終わった配線がドアホンへ戻されて、終端抵抗はドアホン内に設置されていました。
断線警報が出ているとのことでして調べますと、ドアホン内の配線の腐食はありませんでしたが、抵抗器が腐食していました。
本来3KΩのはずが、測定すると4.2kΩを指しています。(抵抗器のリード線部分で測定しても同じ値でした)

3KΩの新品の抵抗器を配線にはんだ付けして交換しました。
交換すると断線警報は復旧しました。

 終端抵抗の腐食(アイホン)

 ドアホンではなく住戸内の天井に取り付けてある感知器内に終端抵抗が取り付けてある場合でも、結露などで終端抵抗が腐食したのだろうと思われますが、高い抵抗値を示し断線警報が発生したこともありました。

終端抵抗の腐食 本来は4.7KΩ

 アイホンのマンションインターホン用の終端抵抗で、写真の物は雰囲気からして探してみるとKOA(興亜電工)の特殊電力型被膜固定抵抗器 SPR1 ではないでしょうか。
写真左は正常な終端抵抗の測定値で約4.7KΩです
写真中央は腐食した抵抗器で、8.9KΩと高い抵抗値を示しています。取り外した時にリード線に負荷がかかりより高い数値に変化した可能性もありますが、劣化によりこのような値になることがあるようです。
写真右は腐食した抵抗器です

【おまけ】 ニッタンのCREを測定してみる


 ニッタンの火災報知器用のCREをLCRテスターで測定してみます。(マンションインターホンの終端用ではありません)

ニッタンのCREは20Ωの抵抗と4.7μFのコンデンサーを並列に接続したものが入っているそうです。

ニッタン CREを測定してみる

測定値はLCR計を100Khzモードにすると
抵抗値は20.94Ω
静電容量は5.61μFを指しました。

何らかの目安になればな思います
CREの良否や現場でのCRE探しにLCR計の活用できないものでしょうか?

さいごに 

インターホン親機の火災警報時の動作が、どのようになるのかまとめてみました。
いざというときに正しく作動するように整備したいものです。
ご覧いただきありがとうございます。

2023/01/29/170000

sasukedog.hatenablog.jp
sasukedog.hatenablog.jp
sasukedog.hatenablog.jp

【備忘録】P型 差動式・定温式(移報出力付き S端子・P端子・3線式)感知器を見てみる。DSC-2 DSC-2K 2SC1-L 2SA-PH カジノンBV1290

はじめに

 インターホン工事の業務に携わっていますとどうしても火災報知器のかかわりが出て来ます。
最近の建物では見ることは少なくなりましたが、古い建物の更新をしていると建物自体はP1型受信機で守られていたとしても、S端子などの外部出力付きの感知器を使用して各住居内に中継器を設け、住戸内全てのどの感知器が感知してもインターホンに知らせる場合や、台所の感知器だけインターホンに移報させているマンションに遭遇することもあります。
 外部出力信号を接点出力に変える装置や接続の方法も各社様々で同じ会社でも違う接続方法が有ったりと、いまだによくわかりませんので、この備忘録を書きながら解明していきたいと思います。
 感知器自身の外部出力の前に、火災を感知した時に感知器で点灯する確認灯(無いものもありますが)、これがなぜ点灯するのかまずはここからスタートしたいと思います。

おねがい

 ブログのこの記事は私が興味を持ったこと疑問に思ったことを自身の備忘録として書いているものです。正確な情報を書くことを心がけていますが、経験が浅いこともあり勘違いして間違った事を書いている場合がありますのであらかじめご注意願います。
 このブログを参考にしたら機器が壊れたや、動かないけどどうしたらよいなどの苦情や質問などをいただきましても対応できませんのでご了承ください。

 実際に設置されている機器を触るには資格が必要となりますのでご注意ください。

感知器の仕組みを見てみよう

確認灯の動作

差動式感知器(メカ式)の内部回路

 感知器の確認灯って根拠もなく点灯して当たり前だと思っていました。
でもLとCの間をテスターで測定すると約24Vが出てて、ショートすると受信機が火災を報知します。考えてみるとショートして0Vになるはずなのに、なんで確認灯が点灯するのかという事です。この時は確認灯がダイヤフラムの接点と並列になっていると勘違いしていました。(上記図面の左側です)

 カタログなどを見てみても、どうして確認灯が点灯するのかはよくわかりませんでしたので、実際の物を分解してみました。
ホーチキのDSC-2のベースのカバーがすぐに外れたのでこれで確認してみました。

ホーチキYBD-RL/1の基盤

回路を確認して行くと、確認灯とダイヤフラムの接点とは直列に接続されていました、また、確認灯と並列に抵抗が入っています。
この並列に入れられている抵抗は、受信機内部回路を動作させるのに必要な電流を流すためのものではないかと勝手に思っています。ブリーダ抵抗やダミー抵抗とは違うと思いますがそのようなイメージの物かなと。LED点灯の通過電流だけではリレーなどの内部回路を作動させるのには足りないのでしょう。過去に駐車場に取り付けてあるYBR-RL/2の基盤のLED回路部分が腐食して確認灯の不点灯だけど、単独の抵抗の方だけで動作しているものがありました。
また、LとCの間の電圧を確保する役割もあるのかな?考えすぎかな?(上記図面の右側になります)

差動式感知器を分解してみる(ニッタン 2SC1-L)

ニッタン 2SC1-Lを分解してみる
ニッタン2SC1-Lを分解してみる その1

ニッタンの差動式スポット型感知器2種を分解してみます。
(表面をぶつけられて、凹んでおり廃棄するものです)
写真右は感知器裏面の様子です。

ニッタン2SC1-Lを分解してみる その2


写真左は空気室を取り外した状態です。ダイヤフラムと接点と基盤の様子がわかります。
写真右は接点の状態です。ダイヤフラムが膨張したら接点がくっつくようにベース側のネジの高さで調整されていいます。

ニッタン2SC1-Lの基盤を見てみる

ニッタン2SC1-Lを分解してみる その3

小さな基盤があり、ここに抵抗2個と確認灯が付いています。
基本構成は、ホーチキの回路と抵抗値は違うものの同じです。

基盤を固定しているネジはCと接続されてる金具との導通と固定も兼ねています。基盤の裏側の緑色の面の丸穴はLの端子とダイヤフラムが押す接点を経由して接続されています。

ニッタン 2SC1-Lのダイヤフラムを膨らませてみる
ニッタン2SC1-Lを分解してみる その4

 写真の左は冷えた状態で写真の右は加熱した状態ですが、わかりにくいですね
蛇腹の部分から外れたところにある白い部分がリーク孔です。
リーク孔は空気室内と外気との間に一定の抵抗をもった流通孔となっていて、ゆっくりとした温度上昇による熱膨張の場合には作動しないように空気を逃がします。

ニッタン2SC1-Lを分解してみる その5

今度は立てらかせてみました。
左は冷えた状態、右は加熱した状態です。少し膨らんでいるのがわかりますでしょうか。この膨らみの中心部で接点を押します。

ニッタン 2SC-1Lのリーク孔を分解してみる
ニッタン2SC1-Lを分解してみる その6

孔にはめ込んである耳栓のようなシリコンゴムを引っ張り抜きます。中央に穴が開いており、この穴に細いプラスチックの棒が差し込んであります。これだと空気弁のような感じに思えます。

ホーチキ DSB-2(本体)を見てみる YBD-RL/1(ベース) との組み合わせ(廃番品)

ホーチキ DSB-2 と YBD-RL/1

ホーチキのDSB-2です。なんだかプリンのように見えますね。
確認灯はベースについています。
差動式スポット型感知器 2種 DSB-2 感第60~24~2号 24V 55mA 製造年1988年

ホーチキ DSC-2(本体:現行品)を見てみる YBD-RL/1(ベース:廃盤品) との組み合わせ

ホーチキ DSC-2 と YBD-RL/1

差動式スポット型感知器 2種 DSC-2 感第1~47~4号 24V 55mA 製造年1995年
感知部分の形が変わりましたね。ベースはDSB-2と同じで確認灯は円形に飛び出しています

DSC-2 中身

空気室はしっかりとボンドで止められています
ダイヤフラムとリーク孔と接点が確認できます
確認灯はベース側についていますので、ヘッドには基盤がありません。

ホーチキ DSC-2(本体:現行品)を見てみる YBR-RL/1(ベース:現行品) との組み合わせ DSC-2RL-A

ホーチキ DSC-2(本体)を見てみる YBR-RL/1(ベース) との組み合わせ


差動式スポット型感知器 2種 DSC-2 感第1~47~4号 24V 55mA 製造年’04 F

ベースの確認灯部分が以前の物に比べてスリムになっています。

ニッタン 2SC1-L(本体)を見てみる B2-C(ベース)との組み合わせ

ニッタン 2SC1-L と B2-C


差動式スポット型感知器 2種 2SC1-L 感第7~110号 DC30V 50mA 2020年製 LOT.203A

確認灯は感知器本体についています

松下電工パナソニック) BV42208K(本体:現行品)を見てみる BV4800(ベース:廃盤品)との組み合わせ

松下電工 BV42208K と BV4800

差動式スポット型感知器 2種 BV42208K 感第60~21号 DC30V 0.1A 製造年1989年
確認灯はベースについています。裏からは透明なアクリルカバーが取り付けてあり基盤が見えます。

BV4800の基盤

確認灯をはんだごてで温めて取り外します。基盤にはLEDと抵抗が2個取り付けてあります。

松下電工パナソニック) BV42208K(本体:現行品)を見てみる BV4810(ベース:現行品)との組み合わせ

パナソニック BV42208K と BV4810 

差動式スポット型感知器 2種 BV42208K 感第60~21号 DC30V 0.1A 製造年月日 990120
確認灯はありません。

能美防災 FDP219(本体)を見てみる FZB013-2(ベース)との組み合わせ(廃番品)

能美防災 FDP219 と FZB013-2

差動式スポット型感知器 2種 FDP219 感第3~44号 30V 75mA 1994年製
確認灯が感知器本体についています。

能美防災 FDP-219 を開けてみる

空気室を取り外してみました。
取り付けた後ロックピンをボンドで止めているので簡単には取れません。

小さな基盤が取り付けられています。
スイッチの部分は板バネ状になっています

能美防災 FDP-219 を開けてみる 2

リーク孔は耳栓のような形状で中央に透明な丸棒が差し込んであります。
基盤には双方向のLEDと抵抗が2本あります

(リーク孔の部品と基盤は他のFDK219から外したものと合わせて撮影しました)

能美防災 FDL918-65(廃番品) を見てみる

能美防災 FDL918-65

定温式スポット型感知器 特種 FDL918-65 公称差動温度 65℃ 非防水型 感第 5~36 号 30V 75mA 1994年製
ネジで止められているフタを開けると回路が見えて来ます。

感知器の回路を見て動かしてみる

各感知器の確認灯の回路を見てみます

 ホーチキのYBD-RL/1は220Ω+確認灯と並列に160Ωの抵抗
 ニッタンの2SC1-Lは220Ω+確認灯と並列に150Ωの抵抗
 パナソニックBV4800は120Ω+確認灯と並列に180Ωの抵抗
 能美防災のFDL918-65は30Ω+確認灯と並列に150Ωの抵抗

となっています。

簡易図にしてみると

このようになります。

松下電工(カジノン火災報知設備)のP型2級受信機 BV1290で感知器を動かしてみる

松下電工BV1290を見てみる

 松下電工のP型2級 1回線 確認灯感知器回路付 品番 BV1290を使用して感知器を動かしてみたいと思います。
断線監視機能はありませんので終端抵抗は接続しません。

松下電工 カジノン BV1290

内部回路を見てみると感知器が作動するとリレーが働き火災を報知するようです。リレーと感知器が一つの回路を形成しています。
受信機と感知器がそれぞれ単体で火災をお知らせするわけではなく、受信機と一体になってチームで連携プレーをします。
U+端子からリレーの動作電源が供給されリレーのマイナス側がL+端子から、感知器を経由してC-(マイナス)へ接続されています。L+とC-に接続された感知器が火災を検知してショートするとリレーが働きます。

BV1290の内部回路を見てみる
BV1290の感知器接続部分の回路

ふたの裏に回路図がありましたので、書き出してみました。測定電圧は感知器が復旧した状態の時です。
火災受信機の基本となる回路と思われます。

感知器を接続して測定してみる

松下電工BVK4000を接続して測定してみる

松下電工のBVK4000を接続してみます。
U+とC-の間の電圧は29.0Vです。電圧はAC100Vの入力電圧の変化に連動して変わるようです。
感知器を検知状態にすると(端子をジャンパーします)L+とC-の間の電圧は4.0Vでした。この時U+とL+の間の電圧は23.9Vです。
この4.0Vの電圧で確認灯が点灯していることになります。
この時の電流値は38mAでした。
計算が合いませんが、電圧値が変化しているためかなと思います。

松下電工 BVK4000を測定

ちなみに感知器を接続せずにL+とC-の間の電流を測定すると48mAでした。

ホーチキYBD-RL/1を接続して測定してみる。

メーカーは違いますがホーチキのYBD-RL/1を接続してみます。
U+とCの電圧は測定時はDC28.7Vです。電源は安定化されていないのでAC100Vの電圧変化で多少変化します。
感知器を検知状態にすると(端子をジャンパーします)L+とC-の間の電圧は4.1Vでした。この時U+とL+の間の電圧は23.9Vです。
この4.1Vの電圧で確認灯が点灯していることになります。
この時の電流値は37mAでした。

ホーチキ YBD-RL/1を測定
受信機と感知器を接続して測定

図にまとめてみました。

S端子・P端子付き感知器を見てみる

ホーチキ DSC-2K(本体)を見てみる YBD-RL/2(ベース)(廃番品)との組み合わせ

ホーチキ DSC-2K と YBD-RL/2

差動式スポット型感知器 2種 DSC-2K 感第1~47~2号 24V 100mA (S端子 24V 65mA) 製造年1995年

感知器内には回路が無いのかDSC-2と同じく2端子です。
100mA-65mA=55mAとなるので感知器自体はDSC-2と同じなのかなと思っています。
ただ、開けれていないので、接点の状態は同じなのか違うのか確認は出来ていません
ラベルは金色です。

ベースはYBD-RL/1にS端子が追加されています。
ベースのラベルには、
YBD-RL/2 L:信号線(+) C:共通線(-) S:S端子(24V 65mA)
と、明記されています。

YBD-RL/2の基盤
YBD-RL/2 の基盤

基盤にはダイオード2つと抵抗2本とLEDが1個載っています。

ホーチキ DSC-2K(本体)を見てみる YBR-RL/2(ベース)との組み合わせ

ホーチキ DSC-2K と YBR-RL/2

差動式スポット型感知器 2種 DSC-2K 感第1~47~2号 24V 100mA (S端子 24V 60mA) 製造年 ’20 R

感知器内には回路が無いのかDSC-2と同じく2端子です。
1995年製のDSC-2KとS端子の電流値が異なっています。
ラベルは金色です。

ベースはYBD-RL/2のネジ端子から、速結差込型端子に変わっています。
ベースのラベルには、
YBR-RL/2 L:信号線(+) C:共通線(-) S:S端子(24V 60mA)
と、明記されています。

実際の結線は有限会社ふじみ防災防犯様のブログに詳しく書かれています

通常のベースYBD-RL/1を測定してみる

 上でも試験しましたが、YBD-RL/1を再度測定してみます
待機時はLとCの間は27.9Vで電流は流れていません
火災検知状態になるとLとCの間は4.0Vで電流は36.6mA流れます

YBD-RL/1を測定してみる
S端子付きのベースYBD-RL/2を測定してみる

 YBD-RL/2を測定してみます。YBD-RL/1との違いはS端子がある以外にも抵抗値が異なります。

待機時はLとCの間は28.0Vで電流は流れていません
火災検知状態になるとLとCの間は8.7Vで電流は22.3mA流れます
LとSの間には8.3Vの電圧が発生します
U+とLの間は18.5Vです

YBD-RL/2を測定してみる
ホーチキ YBD-RL/1とYBD-RL/2の比較

YBR-RL/1とYBD-RL/2を比較まとめてみました。

YBR-RL/2のS端子の動き

ダイヤフラムがスイッチを押すと受信機と確認灯の回路の電気を流すのと同時に、S端子に接続された回路をマイナスとくっつけるようにもなっています。電気の逆流を防止するダイオードで、電気の流れる向きを決められています。
通常であればS端子に接続する、別電源で動く機器のマイナスを入り切りして動かす動作になると思います。
一般的によくある動作です。

ですが、
ホーチキのS端子付きベースはよく考えられたもので、火災表示灯が別電源なしで接続できるようになっています。
確認灯を点灯させる電圧で、他の物を動かせるように工夫されているように見えます。そのために、確認灯だけが動くYBR-RL/1と違いYBR-RL/2は確認灯に印加する電圧が高くなるように、受信機のリレーとの分圧する電圧をYBR-RL/2の抵抗器の値を調整することによってL端子とS端子の間に発生する電圧を調整したものと思われます。

ただし出力されるのは、感知器のダイヤフラムがスイッチを押している間となります。

S端子に直接連動機器は接続しない

 S端子にはホーチキの専用中継器を接続します。
faq.hochiki.co.jp
 室外表示灯付き中継器の「CPP-H」は感知器のL端子とS端子に接続します。別途DC24Vは必要ないです。
 中継器の「CPK-3」も感知器のL端子とS端子に接続します。別途DC24Vは必要ないです。

 中継器の「CPS-1」は受信機のI+を受信機の火災代表A接点を経由してCPS-1の+端子に接続されます。CPS-1のS端子を感知器ベースのS端子に接続し、火災感知時にはC端子経由でーに電気が流れていくようです。
感知器の線とは別にDC24Vの配線が必要です。

 S端子へは直接連動機器は接続してはいけませんが、マイナス制御のアイホンのVM(回路電圧DC12V)などは動くのではないかと思います。
パトモは回路電圧が低く(DC3V程度?)うまく作動しないと思われます。未確認です。

YBR-RL/2にホーチキ火災表示灯CPP-H(移報出力付き)を接続して測定してみる

CPP-H 中継器
定格電圧:DC10V 電流:11mA
移報定格:DC30V 0.1A

CPP-Hの中身

火災検知状態になるとLとCの間は7.5Vで電流は25.2mA流れます
LとSの間には7.0Vの電圧で6.2mAの電流です
X+とX-はオープンコレクター出力がされます。
オープンコレクター出力ですので、接続を誤ると接続した機器が動作しっぱなしになったり、お互いの機器を壊す原因になります。

YBD-RL/2にCPP-Hを接続してみる
【実験】CPP-Hにパトモを接続してみる
パトモをCPP-Hに接続する

 実験でCPP-HのX+、X-にパトモアルファのS1、S1Eをつなげてみました。
本来住宅用火災警報器を接続するための設定です。
CPP-Hの出力はオープンコレクター出力のため極性がありますので間違えると正常に動作しませんし、警報が鳴りっぱなしになると思われます。
警報時は「プルル プルル プルル 火災警報器が作動しました確認ください」と鳴ります。ドアホンでもお知らせします。
管理人室親機には汎用1の表示しか出ないと思われます。
パトモの回路電圧が安定せずうまく測れません。3V程度ではないのかと思われます。
 
古い物件ではCPP-Hに台所の感知器のS端子が接続されていてインターホンのSL・SCに接続されている場面に遭遇することもあります。

YBR-RL/2にホーチキ CPK-3を接続してみる

CPK-3 中継器
定格電圧:DC6V 電流:17mA
移報定格:DC30V 1A


火災検知状態になるとLとCの間は6.5Vで電流は28.7mA流れます
LとSの間には5.8Vの電圧で12.4mAの電流です

ホーチキ CPK-3を接続してみる
ホーチキ CPP-HとCPK-3の測定

CPK-3はリレー接点出力ですので接続する機器の極性を考える必要はなさそうです。
接点出力だけが必要なら、CPP-HよりCPK-3の方が良さそうです。

YBR-RL/2にニッタン LB2を接続してみる

LB2 中継器
定格電圧:DC24V 電流:22mA

ダメもとで他と同じようにL端子とS端子に接続してみましたが作動しません。定格がDC24Vですのでだめです。

LB+(赤)をU+端子に、LB-(白)をS端子に接続してみましたら動作しました。メーカーが違うので保証外です。
別途受信機のI+などからDC24Vの電源線が必要です。

火災検知状態になるとLとCの間は8.6Vで電流は22.0mA流れます
U+とSの間には26.3Vの電圧で25.6mAの電流です

ホーチキYBD-RL/2とニッタンLB2を組み合わせてみる

ニッタン 2SA-PH(本体)(廃番品)を見てみる

 動作不良で、接続すると検知状態となってしまう故障している感知器を見てみます

ニッタン 2SA-PH その1

デジタルテスターだと異常はわからなかったのですが、アナログテスターでLとCの端子の導通を×1Kレンジで測定すると、徐々に針が振れてゆき0Ωに近くなりました。現在は蓋を開けてサイリスタを触ったことでかわかりませんがそこまで振れなくなりました。

2SA-PHを開けてみる
ニッタン 2SA-PH

 六角ナットを2個外すと空気室が外れます。
開けてびっくり!そっと閉めようと思ったくらいです。
なんと、基盤にいくつもの電子部品が付いていました。
ホーチキの基盤を見ていたので、同じような物を想像していました。

2SA-PHのリーク孔を分解してみる

2SC-1Lのリーク孔と異なり空気室にバーリング加工で穴をあけて、ねじを切ってプラスチックパッキンを付けたリーク孔が取り付けられています

2SA-PHのリーク孔

リーク孔の穴に更にすり割り(マイナス字)付きの止めねじ(イモネジ)に小さな穴をあけたものがねじ込まれています。

止めねじを外すと穴の中に何か詰まっています。ゴミかなと思いましたが、ポリエステル?のような白い繊維が出て来ました。30年近く狭いところに押し込まれていたにも関わらずピンと伸びます。この繊維が空気圧の調整をしていたようです。

2SA-PHの基盤を見てみる
2SA-PHの基盤を見てみる

感知器自体の詳細はインターネット上などで調べても分からなかったのですが、サイリスタが入っているので、現行品と同じく保持機能付きの感知器で、LとCは無極性ではないかなと思います。ただし、P端子を使用する場合はP端子とマイナス極の端子(通常はCを接続する)の間に火災感知時に導通が出るようです。

2SA-PH 誤動作原因探る

受信機を接続してしばらく経つと、サイリスタのゲート端子の電圧が徐々に上がっていき警報が出ます(上の写真左)。P端子にオプションのリレーを接続すると即警報が出ます。
 故障原因を調べてみました。タンタルコンデンサを外して容量を見てみましたが約22μFで、おかしくはありませんでした(上の写真中)。
 警報時の通過電流を測ってもいると約33mAです(上の写真右)

サイリスタコンデンサのはんだを溶かし直しまして、サイリスタの足の根元のAとGの間にゴミでもあるのかと先の細いものでゴリゴリしましたら、警報は出なくなりました。原因はよくわかりませんが、またおかしくなる可能性はあります。

2SC-PHの誤動作原因探る2

おかしい状態の時に平常時の電流値が0.6mAです。(写真左)
色々いじった後の平常時の電流値は0.000~0.003mAでした。(写真中)やはり最初は何かおかしかったと思います。
警報時の電流値は約32mAです。(写真右)

2SA-PH 麦球

おそらく最近の感知器の確認灯はLEDが主流と思いますが、このベースは麦球が使用されており、味があっていいなと思います。

受信機と接続した2SA-PH 感知時の回路

 回路を見てみると、P端子の無い感知器はダイヤフラムで押す接点が直接受信機の警報リレーを起動していましたいましたが、この2SA-PHはサイリスタの起動用になっています。
 サイリスタはダイオードに自己保持スイッチの端子が付いていて、一度スイッチがONするとスイッチをOFFにしても電気が流れ続けます。ダイオードに流れる電気を一旦切ると電気は止まります。
このサイリスタをスイッチとして使用して、感知時に電気を流し受信機の火災リレーを起動します。また、P端子に接続されている機器の電気もC端子方向へ流します。
 受信機を復旧釦を押すと受信機内部の火災リレーの自己保持が解除されるのと同じく、感知器内部のサイリスタの自己保持も解除される仕組みのようです。
 余談ですが、ケアコムのトイレ呼出しボタンの内部にもサイリスタによる自己保持回路が使用されていたのを思い出しました。
押釦内部の確認灯は整流用ダイオード何個も直列につなぎ、4つほどの整流ダイオードと並列にLEDを接続して電圧を発生させていたように記憶しています。
ですのでR型のナースコールの復旧釦はB接点だったりします。

図にはありませんが、警報時のL-P間の電圧は3.2Vでした。P-C間の測定は出来ませんでした。

P端子に機器を接続してみる


2SA-PHのP端子にLB2を接続する

2SA-PHのP端子にLB2を接続したときの電流値

P+端子にニッタンのLB2を接続してみました。
P端子やP+端子と表記されているので、最初勘違いして何らかの電源が出力されるものと思っていましたが、実際にはC端子(マイナス側)へ導通が出るようになります。
ですので、電源が必要となります。(別に電源の配線が必要です)
実験に使った受信機にはI+端子がありませんので、U+端子で代用してみました。
黄色いジャンパーをして感知状態にするとリレーが働きます。
黄色いジャンパーを外しても保持型ですので保持します。
受信機の火災復旧釦を押しますが、復旧しません!
良く考えると、感知器の電源は切ったものの、U+からリレーを動かす電流が流れ続けている電流が流れているため保持が解けません。
LB2へ接続する電源はI+など受信機の復旧と同期して電源がリセットされる端子へ接続する必要があります。

ニッタンの受信機はわかりませんが、パナソニックBVJ25131KのI+端子の回路図を見ると火災復旧釦とと連動しているようです。

 今現在の感知器はわかりませんが、この感知器は受信機に接続しているLとP+端子の機器が同時にリセットがかからないと、保持動作が止まらないです。

ニッタンの受信機のラベル
ホーチキのCPP-Hを試しに接続

試しにホーチキのCPP-HとCPK-3をLとP+端子に接続してみましたが、電圧が低く作動しませんでした。

P端子にやっちゃダメな直接インターホンを接続してみる。

本来P端子は中継器を接続して使用する必要があります
ホーチキ様はS端子ですが連動機器を接続する場合には必ず中継器を使用するように書いてあります。

P端子にアイホンのP型3級受信機を接続する その1

アイホンのP型3級火災受信機に接続してみます。
P端子にSL、C端子にSCを接続します。
アイホンの回路電圧は10.7Vです(写真左)、感知器を接続しているBV1290の電源を入れなくても、黄色い線のジャンパーで疑似的に警報状態にするとアイホンの受信機は火災警報状態になります。回路電圧は2.5Vに落ちます。(写真中央)
黄色い線のジャンパーを外しても警報状態は継続します。(写真右)
アイホンの警報停止ボタンを押してもインターホンの火災回路の回路電圧が落ちないので電気が流れている以上、感知器は警報を保持したまま復旧は出来ません。上の実験と同じことです。

ですので、保持型の感知器に直接インターホンを接続してはダメです。
保持型でなければ動くかもしれませんが、リレーを介すようにしましょう

 そういえば、過去に感知器が直接接続されているのを見たことがありました。

ニッタン 1CC1-70PW

1CC1-70PWで品番に「H」がありません。保持機能が無いP端子付きだったのだろうと思います。
現行品のラインナップにを見る限りP端子付きにHが無いものが見当たらないです。もし更新される際にはH付きにならないように配慮が必要です。

BV1290の電源も入れて、電流値を測ってみました。

P端子にアイホンのP型3級受信機を接続する その2

受信機のL端子から来た34mAと、インターホン親機からのP端子から来た60mA合わせてサイリスタ(スイッチ)には94mA流れてC端子に抜けていきます。

ニッタン LB2を見てみる
ニッタン LB2を見てみる 1
ニッタン LB2を見てみる 2

まさにリレーボックスでありますが、使用されているのは高見沢のDC12Vリレーです。大きな抵抗器で電圧を落としているようです。

能美防災 FDL918-WS-65(廃番品) を見てみる

能美防災 FDL918-WS-65

能美防災の定温式スポット型感知器FDL918-WS-65です。
なんとこの感知器にはリレーが内蔵されています。
リレーは高見沢のAS6W-KですのでおそらくDC6Vで動作するものと思います。
回路も無極性で接続できますし出力は無電圧接点ですのでインターホンに接続するのも比較的容易だと思います。
現在はFDLJ906-DW-S65やFDLJ106-DW-S75がリレー内蔵ではないかと思われます。

能美防災の接点出力ができる差動式感知器は
FDPJ206-R-Sなどで表示灯(FLL-061)が接続できる感知器のFDPJ-206-D-X(表示灯用出力XL1(-)とXL2(+)がある)と4端子のベースFZB018-4と移報中継器(リレー出力・4V 30mAで動作)FRL-014の組み合わせの様です。

パナソニックの3線式用、表示灯・リレーを見てみる

 パナソニックの感知器はベースにS端子が存在するものがあります。
手元にはありませんのでカタログをみて、まとめてみました。

パナソニックの3線式ベース

 リレー出力があるものは、別配線でDC24Vが必要なようです

BV9475のカタログに記載されている用途は、「自火報P型設備と法対象外システムとの連動用中継器」とあります。リレー出力は法対象外の設備を接続するためのようです。

S端子やP端子やXL1・XL2などの外部接続端子についての感想

 今のレベルの私の率直な感想は、これらの端子がある感知器を使用する室外表示灯や移報用の中継器を接続するのなら、同じメーカーの対応品を使うしかないという事です。
それぞれのメーカーで、接続できる機器の仕様や接続方法が異なります。
受信機においても、ホーチキ(マイナスコモン)のP型1級受信機から、能美(プラスコモン)のP型1級受信機に交換している現場や、ホーチキの受信機からニッタンの受信機に交換している物件を見たことはありますが、詳しい方がよく検討して交換しているんだろうなと感心します。

感知器の確認灯が本体なのかベースなのかについて考える

 このブログを書いていて感じたのは、ニッタンと能美防災はベースにP端子やX1・X2端子の回路が入りきらないので、感知器側に入れて極力感知器の接続を能美防災は無極性にしたのではないかと言う推測です(一部例外的に極性のある感知器もあるようです。能美防災の定温式で接点出力の感知器など)
対して、ホーチキと松下電工はベースに整流回路のみを組み込み、S端子のあるベースは極性が発生したのかなと思ってしまします。

さいごに

 普段、自動火災報知設備に携わっている方たちからすれば当たり前の事だったりするのでしょうけれども、当たり前の所を少しだけスポットライトを当ててみました。
このブログを書かなければ気にすることも無かったところを少し垣間見えました。
長文ご覧いただきありがとうございます。

2023/01/09/422080

sasukedog.hatenablog.jp
sasukedog.hatenablog.jp