さすけ のインターホン ブログ

趣味のインターホンに関することを中心に書き綴って行きます

くるくる回る集合玄関の鍵 (美和ロックKS-12)

2022年1月4日 追記・修正

はじめに

集合玄関のかぎが開かない!
という依頼でお伺いすると、集合玄関機のパネルに取り付けられたキースイッチにカギを差し込んで回してみてもキースイッチがくるくる回ってかぎが開けれない
なんて事が起こっている場合があります
この対策方法を考えてみます

くるくる回るのが美和ロックKS-12の場合

美和ロックのKS-12というキースイッチがあります
ディスクシリンダーという鍵穴の種類の場合が多いです
古いマンションには多く使われているようです
そして、キースイッチの接点から伸びている赤と黒のリード線がくるくる回したためにねじ切れて断線している、なんてこともあります

原因は表面にある鍵穴の廻りにあるリングが使用しているうちに緩むことがあるからです。
しっかりと裏側にあるナットを締めたつもりでも、徐々に緩むことがありようです。
廻り止め板を挟んでおり、リングが締まっているときにカギが空回りしないようになっていますが、緩み止めではないのでリングが緩んでしまうと廻ってしまいます
まれに接着剤をねじに塗って緩まないようにしている場合もありますが、取替ができなくなってしまいます

KS-12によく使われているディスクシリンダーというのはすでに廃番のようです
逆マスターキーシリンダーと呼ばれるどの住居の鍵でも回せる鍵穴のあるキースイッチの場合、どうしても物理的な摩耗や鍵穴に物が詰まったなどの障害が生じますので非接触キーに取り換えることをお勧めします

取替がむつかしいという事であれば継続して使用することになります

くるくる回る対処方法

KS-12の後継機にKS-112というカギとスイッチが一体になったキーシリンダーがあります
このシリンダーはKS-12での表のリングが緩んでしまうのを対策してあります
鍵穴の廻りのリングに溝を掘って廻り止め板から伸びたつっかい棒が溝にはまり込むことによって表面のリングが緩まなくなります

頭の柔らかい人が考えたアイディアなのかなと思いますが素晴らしいです

KS-112が回るのを対策してあるリングと廻り止め部品ですが、KS-12にも使えます
この廻り止め部分はKS-110RGSという品番のようです
注文した場合、納期が1ヶ月以上かかる場合があります

交換してみる

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逆マスターを外す

KS-12を外します。
リングの内側を注目してみると4本の縦溝は無くつるつるしています
仮に組み立ててみると右のようになります

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廻り止め部品

左はKS-110RGSの箱の写真です。
中央の写真の左下にあるリングの内側に縦溝が4か所切ってあるのがわかります
これがカギですw
右の写真はKS-12に仮に組んでみました。わかりにくいですが、溝に廻り止めの棒がはまっています

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取替後

実際に取付直した後です。ちぎれたコードをはんだ付けしなおしています。
(色を間違えましたが場所は合ってます。本来は赤と黒の線です)
右の写真の専用スパナを使用すると簡単にしっかりと締めることができます
「キースイッチ用スパナ」で検索すると出て来ます
ゴムパッキンもあり緩む心配もすくなくなりました
このゴムパッキンが無い、もしくはカチるとこれまた裏のナットが緩むことがあります

美和ロック KS-112

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美和ロック KS-112

KS-112の写真となります

集合玄関機の鍵が開かない!

KS-12同様にKS-112キースイッチでも稀にあるトラブルですが
このキースイッチでもくるくる回って直したり、パネルの開け閉めをした後で鍵が開かない!なんてことが起こる場合があります。
見ても不具合は見当たらずよくわからない?
というとき、キースイッチに接続されている赤と黒の配線をちょっと引っ張ってみるとするっと抜ける場合があります。

原因の一つに
黒い収縮チューブで絶縁が施されているのですが、見た目接続されていいるようで実はこの中で断線しています。
修理の際には必ずはんだごてを用いて取付直しましょう。
ボンドやセロテープでつけたり電線を巻くだけ、くっつけるだけでは動かなかったりまた動かなくなりやすいです