さすけ のインターホン ブログ

趣味のインターホンに関することを中心に書き綴って行きます

大興電機製作所の集合玄関機(1995年) TK-G-D96-KG2 を開けてみる

大興電機製作所の集合玄関機 TK-G-D96-KG2 とは

大興電機製作所は電話機のメーカーです
集合玄関機は構内用電話交換機に接続して使用するタイプです
マンション全体を共同で使用する電話交換機を中心に、集合玄関機と各住居の内線用電話機をつなぎます
この頃は電話機メーカー各社が集合玄関機にも力を入れていたようです

※大興電機製作所につきましては過去記事を参照ください
sasukedog.hatenablog.jp

時代背景

1995年ごろと言えば、まだ携帯電話やPHSが一般に普及し始めたころでポケットベルが全盛期、通話するなら公衆電話か家電話が当たり前の時代です
当時のインターホン事情はよく知りませんが、電話交換機タイプのインターホンは私の感触だとワンルームの学生向けの物件に多く採用されて、各個人が電話回線を契約しなくても共同の電話交換機に電話回線を収容していて実家や友達などに電話を使用していたのではないかと思います
現在、当時の設備がまだ残っているところは加入回線を廃止して、インターホンのみの利用がほとんではないでしょうか
料金前払い(プリペイド)の支払機が廊下にある物件もあります

外観

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大興電機製作所 TK-G-D96-KG2 外観

 表示機・テンキー・キースイッチ・制御基板が取り付けてあるステンレス製のパネルと、鉄製の壁に固定する穴の開いたボックスに端子台が取り付けてあるベースに分かれており、その間は多芯ケーブルで接続されています

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大興電機製作所 TK-G-D96-KG2 側面

大きさは実測値で、
パネル部分:横300mm 縦400mm 厚み15mm
ボックス深さ 62mm

です

開けてみる

蓋を開けると盤面側には大きな基盤が2枚あり、スピーカーが取り付けてあります
また、カメラを取り付けるスペースも用意されています

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大興電機製作所 TK-G-D96-KG2 基盤

メイン基板にはオレンジ色のリレーが載っていますがNEC製でした
また、ミツミ製のIC(LAG640)にTaikoのロゴが印字されています

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大興電機製作所 TK-G-D96-KG2 スピーカー他

8Ω0.2Wのスピーカーと大きなメカ式のテンキースイッチが取り付けられています
テンキースイッチ基板は苦労して取替たような跡が見受けられます

端子台基台

鋼製のボックスに端子台が取り付けてあります

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大興電機製作所 TK-G-D96-KG2 端子台ほか

ボックスの底面にに端子台が取り付けられています

結線されていたのは通話制御ラインの2芯(基本ハンズフリーの内線電話なので2芯あれば動作するんですね)と電源の2芯の計4芯が交換機とつながって居ました
また、自動ドアや電気錠への解錠信号出力も出るようです
キースイッチも同じ端子に接続されていました

ボックスの穴ピッチ

ボックスを壁もしくは埋め込みボックスに固定するためにあらかじめ開けてある穴同士の距離です
左右のフレームにある4つの穴は横260mm、縦260mm
上下のフレームにある4つの穴は横180mm、縦360mm
実測値です

GBW-3040Pと取り換えるのに、埋め込みボックスの穴ピッチと微妙にずれるので少し苦労しました

銘板には

型名 TK-G-D96-KG2
製造番号 10245
製造年月 1995年7月
株式会社 大興電機制作所

とあります

交換機は

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TK-G-D96
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大興電機製作所 TK-G-D96 内部

交換機は樹脂の筐体の比較的小型のものです
内部には基盤がずらりと並んでいます

住居親機は

良くホームセンターで見る、レガシーな単独電話器が接続されていました

最後に

集合玄関システムの電話交換機型を見させていただきました
オートロックにも対応しています
おそらくまだ動くのではないかと思いますが、交換機側が壊れてしまったようです。
現在このタイプで目にするのは、ナカヨの交換機などと接続されているテクト販売のTDP700シリーズなどでしょうか

ただし電話が不要で映像付きにするのであれば、アイホンパナソニックのインターホンのほうがお手軽かもしれませんね

最後までご覧いただきありがとうございました

おまけ

ミツミ電機製のICがありましたが、古くからあるメーカーでラジオ用のポリバリコン(SONY TR-63 1957年に採用)やコイル類を製造してきています

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ミツミ DRT-J580 U2はミツミ製のIC