はじめに
集合インターホンリニューアルをする中で、お話をいただいて見に行くと集合インターホンではなく、ドアホンと住戸親機のみで集合玄関機も制限するドアも無い物件に遭遇することがあります。
話を聞いてみると、制限するドアは作るから集合インターホンを付けてほしいという内容です
今までですと集合玄関機(制御装置)から各住戸に配線が必要ですので、ワンルームアパートだと全住戸の前に配管をして壁を貫通して風呂場の点検口から覗いて通線したり、電話の配管を利用して住戸内にたどり着いたもの既存インターホン親機まで室内にモールを延々這わしたりと言う事もありました。
本日(2024年7月21日)発売予定のPanasonicのAirEZ(エアイーズ)は無線技術を使い、このあたりの施工のわずらわしさから解放される画期的な製品ではないでしょうか。
注意
正しい内容を心がけていますが、間違った内容をお伝えしている場合がありますので、予めご了承ください。
AirEZとは
Panasonicが贈るAirEZ は小規模マンションやアパート向けの1.9Ghz帯ワイヤレス(DECT準拠方式)を使った集合玄関機システムです。
イメージとして、集合玄関機と各階の共用部に設置するワイヤレスアンテナを接続し、このアンテナと各住戸のドアホン(住戸親機ではない)に内蔵されているアンテナが無線通信することにより、集合玄関の来客が住戸親機で対応できるようになります。
現在、住戸親機と住戸玄関子機は有線で接続されている事が前提です。
住戸数は最大で45戸まで対応します。
集合玄関機からアンテナは有線での接続が必要ですので新たに配線を引くこととなります。集合玄関にはアンテナ接続端子が3系統あり、1系統当たり数珠つなぎに2台までのアンテナが接続できますので、最大6台のアンテナが接続できます。各階にアンテナ(ワイヤレス送受信機)を取り付けます。
電波到達距離は見通しで半径20m(同一フロアの見通し距離。壁が窪んだ設置条件を除く)のようです。
詳しくは、カタログや各資料を確認してください。
住戸用火災報知設備などの火災報知設備には対応していません。
提案できそうな環境
先に出て来ましたように、現在集合玄関は無く、住戸親機(AC100V供給)とドアホンのみある場合に、電気錠や自動ドアを有する集合玄関を造作して集合インターホンを新設し構築する場合。
また、現在通話のみの集合インターホンもしくは映像付きの集合インターホンがあるものの配線ルートが解明できず分配器や分岐器の取付が困難な場合。
この製品の仕様が当てはまれば、これらの物件の施工の悩みを吹っ飛ばします。
不安材料
まだ実物を見たことがありませんので、
無線の混線はしないのか?
呼出に遅延は無いのか?
映像の遅延やスムーズさはいかほどなのか?
音声の遅延や音質はいかがなのか?
と気になるところは多々あります。
電波の到達距離は事前にワイヤレス送受信機を用いて現場で確認をする必要があります。(ワイヤレス送受信機には試験時に電源供給するためのTYPE-Cのポートが備わっています。)
最大の不安材料で怖いのは
今から言う事ではありませんが、数年後に、「製造を終了しました、後継機はありません。」と梯子を外されることです(汗)
そのようなことが無いようにお願いしたいところです。
商品ラインナップ
ワイヤレスインターホンカメラ付ロビーインターホン・ワイヤレス送受信機セット WGD5721B
「カメラ付きロビーインターホン WGD5121Bと
ワイヤレス送受信機 WGD2410(1台)」のセット
ワイヤレスインターホン親機・子機セット WGD71000W
「ワイヤレスインターホン親機 (録画機能あり)WGD61000Wと
ドアホン子機(通話のみ) WGD320Bのセット」
ワイヤレス送受信機(増設に使用)
WGD2410
無線通信方式 1.9Ghz TDMA-WB
となります
さいごに
今まで悩んでいた物件の解決策になりうる製品です。
ただ、無線を使用している特性上、制限や動きに不満が出ることも考えられます。
あくまで、有線で構築できる物件は有線で構築するのが前提として 切り札としてこのような製品がありますよ と言う引き出しが増えたのではないでしょうか
さいごまでご覧いただきありがとうございます。
梅雨が明けて暑い日が続きますが、お体に気を付けてお過ごしください。
2024/07/21/072100